時間、ルール、生活の糧となる仕事、社会における役割・・・。
どんなにがんばっても自分以外の存在が決めたアレコレに
影響を受けてしまうのが、わたしたちの暮らしです。
仕事や環境にとらわれ、自分の「アタマ」が決定し続けている自分を
「わたし」だと思いこんでいる人が大半なのではないでしょうか。
社会が求めに応じなければと奮闘するのもまた、当然と言えば当然のことです。
でも、こんな状態が続くと
「生まれた時から存在し、たましいに刻まれている本来のわたし」と、
「アタマが指示し、わたしたちを支配している、後から出来上がったもうひとりのわたし」、
このふたりの「わたし」が葛藤し、バランスを乱してしまいます。
わたしたちの内側には、顕在意識と潜在意識、
それぞれが代表するふたりの「わたし」が存在します。
顕在意識は、これまで生きてきた経験、得て来た情報をベースに、
意識的に生まれた考え、決断、志向、願望などを表現します。
社会性の高い表現のため、社会生活を営むにおいてとても正しく活躍します。
一方で、潜在意識は「本音のわたし」です。
この「わたし」がうまく表現されず、顕在意識がわたしたちを圧倒してしまうと、
自分がやりたいこと、向かって生きたい方向、自分らしい幸せ、それらをいくら願っても、
「本当のわたし」がよろこんで頷いてくれる状況がやって来ません。
ふたりの「わたし」。生きてゆくにはそのどちらもが必要ですが、
潜在意識のわたしが素直な声を発している状態がいつも軸足になっている、
これが大切だと思います。
「潜在意識=本音のわたし」に近づく近道。
それは「からだ」と仲良くすることです。
からだ本来のリズムを知り、自分の「くせ」に気付き始めると、からだ、
つまり「本当のわたし」の声が聞こえるようになってきます。
からだに無理や居心地の悪さを感じた時には、
顕在意識でがんばり過ぎているわたしの存在に気づくことができます。
顕在意識が圧倒的に支配していると、
わたしたちの「たましい」は狭い部屋に閉じ込められ、
携帯電話さえ繋がらず、孤立してしまいます。
「わたし=からだ」が楽になり、滞りや違和感がなくなると、
自分らしいペース、サイズ、テンポが、
まるで水が流れるように、自然とでき上がってゆきます。
自分に必要な直感やひらめきとの出会いも、より多く、また鮮明になってゆきます。
こんな「わたし」がベースになると、
ひとつひとつの選択や行動が自分に合ったものとなり、
自然と大きな流れやカタチをつくります。
この流れにエネルギーを注いでゆくことで、有意義で充実した、
その人らしい人生をカタチにすることが出来るのだろうと思うのです。