フラワーエッセンス − 毎日のこころを整えるお花の処方箋
早いもので11月になりました。1日にケルト暦での新年が明け、これから冬至、年末・年始、立春というように「始まり」の気運がどんどん高まってきます。冬至に向かって闇が深くなる頃、それに呼応して、心も闇に引っ張られるような気分になることもあるかもしれません。けれども人間も自然の一部と考えれば、それも自然なこと。自然の巡りに共鳴する心の中心に意識を合わせ、丁寧に過ごしたいものです。
ハロウィンが終わり、街はクリスマスの飾りに彩られています。コロナ禍の中、以前のような派手さはありませんが、季節感は十分味わえますね。針葉樹をベースにしたクリスマスツリーやリースの香りを嗅ぐだけで気分はリフレッシュします。赤い実をつけたヒイラギも欠かせません。フラワーエッセンスにも「セイヨウヒイラギ」のエッセンスがあります。この植物は12月の冬至、クリスマスの気分を高めてくれますが、それだけでなく、闇が深くなるこの時期に、「ホリー(セイヨウヒイラギ)」のフラワーエッセンスは心の闇を乗り越える力強いサポートになります。
ホリー(Ilex aquifolium)セイヨウヒイラギ
~心の闇に光を呼び起こす~
こんな時におすすめです
*心が重く、周囲を信じられないと感じる
*自分と外側の世界に線を引き、孤立したように感じる
*人に対して否定的な強い感情を持つ(不信感、競争心、嫉妬、怒り、嫌悪感など)
*否定的な思いが態度に出てしまう
*人や周りに不満があり明るい気持ちになれない
*人が自分をどう思うか、軽蔑されはしないかと神経質になる
上にあげたような気持ちは早く手放して整えたいものですが、強い思いや感情ほど整理がつかず手放せないことも多いものです。特に闇が濃くなるこの時期は、普段意識していない感情が湧き上がってくることもあります。そんな時にこころを鎮め、バランスを整える助けになるフラワーエッセンスの1つが「ホリー」です。
普段あまり意識しませんが、周囲へのちょっとした不信感や許せない気持ち、競争心やいつまでも残る怒りの感情は、自分を守る「防御」であることも多いものです。外側から傷つけられることから自分を守るために(見るべきこと、気づくべきことから目をそらすためにも)一線を引いて距離を置き、時に強いネガティブな反応をして人を(自分を)遠ざける、というようなこともあります。そのような時にもホリーは心を落ち着かせ、感情を外に向けるかわりに自分で受け止められるように促します。気持ちが落ち着けば、今の経験を新たにとらえ直したり気づきを得ることもできるでしょう。誰が(自分が)良い、悪い、正しい、間違っているという判断に固執せず、より全体的な視点で出来事をとらえ、その本質を理解して取り組む助けになります。
私たちは独立した別個の存在のようでいて、心の深い部分で共有し、互いに共感・共鳴できる領域があると言われます。そのような普遍的な心の領域との繋がりを取り戻して心を開き、敵対して自分を守る代わりに本質をとらえて受け入れる、力強い後押しになります。私たちが本来持っている、優しさや思いやり、愛する気持ちを呼び覚ます力になるエッセンスです。
市販のストックボトルから1日4回2滴ずつを目安にとってみてください。このエッセンスは、自分を責める気持ちを落ち着かせ、過去の経験を見極めて糧にし、前向きに取り組む後押しとなります。清涼な香りを放ち、光に向かって真っ直ぐに伸びるこの木のように、気持ちを整理し不要なものを手放す明晰さと行動力を取り戻すサポート・エッセンスです。
植物のホリーは、5月に白い花を咲かせ、秋に赤い実をつける常緑の樹木です。暗い森の中でも生き抜ける生命力を持つ数少ない木です。光沢のある緑色の葉のとげが曲線を描くことで、森に差し込む限られた光を有効に利用できます。白い花はハートを和らげるような甘い香りを漂わせミツバチや蝶を誘います。ケルト暦でホリーは11月1日からの闇の半年を司る自然界の王として崇められ、お守りにも使われていました。
参考:ジュリアン・バーナード『バッチのフラワーレメディー 植物のかたちとはたらき』
王由衣『フラワーエッセンス事典』
バッチ博士の開発したフラワーエッセンスは38種類。心のバランスを整えて変化を促します。心理状態に合うエッセンスをとることで、次第に心は整い安定する方向に向かいます。心が安定すると、自分の状況を客観的に受け止めて改善の糸口を見出だし、前向きな行動をとりやすくなります。直感力やインスピレーションを信頼して生かす機会も増えるでしょう。フラワーエッセンスは、その人が本来内に備えた心の力を取り戻し、実力と魅力を発揮してゆくための、植物と人をつないで共鳴を促す促進者(カタリスト)と言えます。
2021年11月5日 ○
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谷口みよ子
フラワーエッセンス講師、翻訳者、プラクティショナー
東京生まれ。双子座。
外資系銀行、私立美術館勤務を経て、より自分らしい生き方を模索するなかで、1997年、フラワーエッセンスに出会う。以降フラワーエッセンスを役立てて学ぶ過程で、植物が象徴する自然界のことや、植物、人間を含む全てにつながりがあることを実感するようになる。
2000年よりスペースハナを主宰し、講座の主催、編集、翻訳、個人セッションなど、フラワーエッセンスの仕事に広く携わる。現在は講師、翻訳者、プラクティショナーとして活動している。マヒナファーマシーで「わたしに出会うフラワーエッセンスシリーズ」や実用基礎/実践活用クラス、季節のワークショップ、フラワーカード・リーディングを担当。
訳書に『エドワード・バッチ著作集』(ジュリアン・バーナード編、BABジャパン、2008年)、『バッチのフラワーレメディー 植物のかたちとはたらき』(ジュリアン・バーナード著、英国フラワーレメディー・プログラム、2013年がある。
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