五感でみつける 目で感じる
テーブルはささやく
部屋の中でもっとも引力が強い場所、といったらどこだろう。
とある時ふと考えた。
ソファ?キッチンにポンと置かれた丸椅子?
いや。
座る、というより横たわる場所?
じゃあベッド?
でももっと拠りどころになっている場所がある気がする。
テーブル!
ある時には人が集い、ある時には一人考えため息をつく。そんな場所。
とっても社交的でありとってもパーソナル。
わたしにとっても想い出のテーブルは数年前手放してしまった円形の直径が
1メートル数十センチはあったテーブル。
孤独な時間も過ごしたけれど希望が生まれる場所でもあったし、
創造的なアイデアがぽん!と生まれる場所でもあったな。
コーヒー染みや、いつどこで刻まれたかもわからぬ小さな傷や、謎の木目。
それらすべてが愛おしかったと思い出す。
今のわたしのライフスタイルではテーブルより机に長時間居座って、
オンラインレッスンやらこうして書き物やら過ごすことが多くなってしまった。
けれども、春先にソファの前に置く小さなカフェテーブルを買い、そのテーブルに一輪挿しや読みかけの本やメモの端切れが無造作に置かれているのを眺めるとなぜか心落ち着く。
テーブルはたぶんその存在だけで、「生活」している実感をもたらしてくれ、語り合う存在を思い起こさせてくれー物言わぬようでいつもささやき続けている気がしている。
さて。そろそろそのテーブルでのお茶時間到来。
今日はコーヒーではなく紅茶かな?
なにげないささやかな選択が毎日をそっと潤してくれるのもたぶんこの小さなテーブルが
かもしだす小宇宙のおかげ。
あなたの想い出のテーブル、どんな形をしていますか?
2022年9月10日 ●
Miki
English Lab/ doers(ドアーズ) 主宰。完璧さよりも小さな一歩を応援するパーソナルイングリッシュコーチ。文章やコーチングレッスンをとおして、心を整えきらめく日々を提供できたらと探求する日々
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