五感でみつける 目で感じる

セキュリティブランケット

セキュリティ=安全。
ブランケット=毛布。
直訳するとこれは「安全毛布」。

何を突然言い出したかというと、これはかの有名なスヌーピーが登場する不朽の名作『ピーナッツ』に登場するルーシーの弟、ライナスが抱えている毛布のこと。『ピーナッツ』は愛らしいだけでなく、哲学的で人生の機微がたくさん詰まっているので、もはや世界中の文化的アイコンですね。

とりわけ、このライナスがいつも抱えている毛布は、たいていの英語の辞書にも「セキュリティブランケット」とそのまま記載されていて、その意味は「自分にとって大事で不可欠なもの」という比喩として紹介されています。

このエッセイを読んでくださっている方にはホ・オポノポノに明るい方も多いかもしれませんが、ちょうどウヒニピリちゃんが喜んでくれるようなーそんな役割なのかなと思うのです。そういうわけで、このメタファーとしてのブランケットは、必ずしも毛布でなければならない。ということもなく、幼少期からどうにもこうにも惹きつけられるモチーフだったり、落ち着く手触りのハンカチだったり、はたまたモノとは限らず音とか色だったりするかもしれない。そんなふうにひとりひとりにフィットしたいわば「あえて誰にも言わず密やかに大切にしていたい」お守りみたいな存在があるのではないかなあと思うのです。

逆をいうと、「密やか」にしているほどのものだからこそ、とても親密な間柄の友人なりパートナーなり心許せる人たちとあえてクリスマスや年末の静かな清き時間、お互いの心のひだ奥深くを思い切ってオープンにする意味で打ち明けあってみるのもすてきな時間かも。

ちなみに、くだんのライナスは、姉であり、現実主義で精神分析者のルーシーに、ある日「あなたのその毛布を科学的に解明したいの!」と持ちかけられ、一気に安心が不安毛布になった、というなかなかスパイスの効いたエピソードもあったりします!

さあ今年最後の満月。人生の相棒、あなたのセキュリティブランケットを自分なりに再確認。もし最近すっかり日に当てることすら忘れていたのであれば、改めてぎゅっと抱きしめてあげましょう。それはあなた自身をぎゅっと愛でいっぱいにしてあげることと同じだから。

2019年12月12日 

< 戻る次へ >

Miki

English Lab/ doers(ドアーズ) 主宰。完璧さよりも小さな一歩を応援するパーソナルイングリッシュコーチ。文章やコーチングレッスンをとおして、心を整えきらめく日々を提供できたらと探求する日々

https://lit.link/doers

このページのトップへ