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第8回 小川敦子さん

moani 企画・アートディレクション
ウェブマガジンNIWA編集


風を感じ、風とたゆたう、幸せな時間。
そういう気配や瞬間を、直感で感じてもらえる洋服を
ひとりひとりに届けたい。




自分が着たいと思うお洋服に出会ったとき、あたりまえの日常に光が差し込んでワクワクしたり、
気持ちいい風を受けて心が解放されるようなマジックがあります。
moaniのお洋服は、そんな着る人の五感を開くような気持ちよさがいつもあるのです。
それは、その思いを大切にお洋服を作る小川さんのメッセージが込められているからだと思います。
お洋服作りのこと、ご自身のこと、これからはじまるイベントのお話しをうかがってみました。

1.自身のブランドを立ち上げる経緯を教えてください。

普段、自分が着たいと思う洋服が、世の中になかった、ということがブランドを立ち上げた大きな理由の一つだと思います。世の中にないなら、自分で作ればいいか、と思って。今、私自身30代の半ばなのですが、正直、すごく若いわけではない(笑)。ちょっと、大人の仲間入りをする、年齢といえばいいのでしょうか。で、ある日、自分が持っているワードローブを見直したとき、これから自分が着ていくものは、もっとベーシックに、そして、ちょっとした工夫で、自分らしいオシャレができるものがいいなあ、とふと感じたんですね。気兼ねなく着れるものや、毎日手放せなくなるぐらい愛着が持てるものが、これからはほしい。そんな考えに共感してくれた、友人でもある、相方の曽我さゆりとmoaniをスタートさせることになりました。

そもそも、お洋服って、自分を元気にしてくれる友達のような存在でもあり、選ぶ服、着こなし次第で、周りの人からの接し方も変えてしまうぐらいの力もあって。オシャレを楽しむと、毎日の過ごし方も変わってくる。自分も笑顔になるし、周りも笑顔にしてくれる。女性であれば、さりげなく「艶」を出す着こなしをするといいのでは。私は、鎖骨や首筋って、女性にしかないすごく魅力のあるところだと思うのです。そこをきれいに見せてあげることで、雰囲気がぐっと女性らしくなります。着こなしを変えていたったとき、自然にセンスがアップして、意識も変わってきます。その意識は、周りの人にも自然に伝わるものです。「服装は、人生を変える」。それは、特別なことではなくて、日常で実践できること。moaniのコンセプトは、「まいにちをもっと嬉しくするための、着るものと暮らしのものをお届する」ことですが、そこには、意識を変えれば、日常も変わってくるという意味合いも込めているのです。

2.ハワイ語のブランド名「moani」に込められたメッセージをお聞かせください。

ちょうど、ブランドのネーミングを考えていたとき、浮かんできた言葉が、「風」。moaniは、ハワイの言葉で、香りを含んだそよ風、という意味があります。雨上がりの葉や花についた水滴に風が混ざって、なんともやさしい甘い風がときたま吹くことがありますが、そういう香りを含んだ風をmoaniといいます。ふっと、そういう風に包まれたときのすごく幸せな瞬間があって。 それから、大好きな映画「ホノカアボーイ」のワンシーンからもインスピレーションを受けています。それは、ハワイ島にある、オールドタウン・ホノカアでかつて過ごした青年が、再びその地を訪れ、まっさらな空と明るい陽が降り注ぐ、海岸の丘に立ち、ただただ、風を感じる場面。「死んだら、人は風になる」。でも、その風を感じる瞬間、その青年が、「大切な人の死」だけではなくて、その先にずっとある、何かとても大切なものにつながっているように私には、見えて。風を感じることで、光や土や水や草や、いろんなものと人が響き合う。それはそれは、とっても美しい光景なのです。風を感じ、風とたゆたう、幸せな時間。そういう気配や瞬間を、直感で感じてもらえる洋服をひとりひとりに届けたいという願いを、moaniという名前に込めています。

3.もの作りをしていく上で大切にしていること、人に伝えていきたいものはなにでしょうか。

五感、ですね。視る、聴く、触る、嗅ぐ、食す。五感を開いて、ひとつひとつのことを大事に感じる。それが、生きてるっていうことだと思うのです。それを伝えたくて、もの作りにたずさわっている。たとえば、香り。香りは記憶を呼び覚ますという作用をもたらすそうですが、私自身、どこか旅に行った時は、くんくんと街の香りをいろんな時間、いろんな場所で嗅いでいます。日本の自然が豊かな場所だと、土の香りと深い緑の香りが混ざったような香りがするし、韓国だと、人の熱気や台所の幸せな香り、ハワイの場合、断然朝の香りが好きですが、朝露に濡れた花から漂う甘い香りがします。そうやって、五感を使って訪れた土地と触れ合うことは、後々の日々が、ものすごく心豊かになるんですよね。そして、その土地から、逆に、いろんなことを教わります。それは、目に見えないことでもあるし、感じ取ることなのですが。それから、街の人に、ものすごく親切にされますよ。あれは、いつも不思議(笑)。もしかしたら、五感を使って、その土地本来の「なにか大切なもの」を感じ取ることは、その土地に対してリスペクトしているということなのかもしれません。そういうことって、五感を開いていると、自然にわかってきますね。

4.小川さんが日常で実践されているセルフヒーリングを教えてください。

毎朝、富士山に向かって手を合わせて、「今日もありがとう!」と感謝の気持ちで、1日をスタートさせることです。気持がしゃんとします。その日がうまくいくかどうかは、やっぱり朝で決まるんじゃないでしょうか。それから、ちょっと、疲れを感じたら、1輪のきれいな花を買って、机に飾ります。すごく元気をもらえますね。それから、家族とたわいもない話をしながら、ご飯を美味しくいただくこと。日々の生活を気持ちよく過ごすことが、幸せなまいにちにつながると思います。

5.今後の展開予定や夢などを教えてください。

今年の夏は鎌倉で、秋には、松江で展示会を行います。鎌倉での個展は、今回で2年目ですが、「日常」にスポットをあてて、お洋服と暮らしのものを展開します。moaniの原点は、「毎日をうれしくするものをつくること」なので、普段使いやすいものを、ここではお客様にお届けしたいです。韓国で見つけた、手刺繍の古い布、手作りの真鍮のスプーンなどもご用意しています。手仕事のすばらしさが、あの国にはあるのです。びっくりするぐらいの器用さと心のあたたかさを持った人たちだと思います。九州福岡にある、久留米絣の藍染工房に協力してもらい仕上げたお洋服も数点お目見えします。今、ちょうど作っている最中なのですが、藍染は、はじめての挑戦なので、色によって、洋服の景色がどう変わるのか、すごく楽しみにしています。一方、松江では「非日常」の世界観をお伝えしたいと思っています。「月」をテーマにした企画展です。衣・食・住という、それぞれの分野で活躍するクリエイターの方々に、月へのオマージューを込めて表現していただくことをお願いしています。会場となるギャラリーも、まるで月のようなやさしさに包まれたステキな場所なのです。秋の夜の月を眺めながら、土地の恵みたっぷりの日本酒と、松江の素材から生まれた食事をゆっくりと頂くという企画も。松江は、私にとって、非日常の世界観のある特別な土地。月を愛でながら、ゆったりと空を眺める。そんな大人時間がぴったりの場所だと思います。

それから、「NIWA」というウェブマガジンを今年の7月7日にスタートしました。「NIWA」はクリエイションする人がどんなことを考え、何を創造しているのか、「人」にスポットを当てて、お届けするウェブマガジンです。NIWAというネーミングには、‘クリエイターの庭’という意味合いが込められています。「庭」とは、訪れる人をおもてなしする‘心’の表現の場。ウェブマガジン「NIWA」は、衣・食・住、様々な角度からクリエイションについてご紹介することで、訪れる人の五感やアンテナを刺激する「場」になれば・・・と考えています。

撮影協力:haaz



小川敦子
moani 企画・アートディレクション
ウェブマガジンNIWA編集

百貨店勤務を経て、日用雑貨メーカーにて、企画・ディレクションを担当。女性向けの香りやバスグッズの商品企画、パッケージデザイン、広告企画を行う。退職後、リラックスウェアや香りの商品のブランドmanuokuを2009年に立ち上げ、インテリアショップやギャラリーにて商品を展開する。より暮らしに沿った、上質なものをつくりたいと考え、manuokuを小休止し、2年間の充電期間を経て、2012年にmoaniを立ち上げる。現在は、商品企画、製品製作までを手掛け、エキシビジョンのアートディレクションも行う。

moani
Hawaiiの言葉で「風」を意味する。「日々のいつもに、心地の良い風を」をコンセプトに、大人の日常をもっと嬉しくするための、着るものと暮らしのものをお届する、インディーズブランド。曽我さゆりと小川敦子、2人のユニット。曽我さゆりは、アンティークショップのバイヤーで培ったセンスを活かした、洋服作りとバック製作を担当。小川敦子は、洋服のほか、香りの商品企画を行う。

moaniエキシビジョン2013

「moaniアトリエ展」
2013.08.01 thu - 08.11 sun
PLACE: Atlier Kika + café grass at Kamakura
http://www.silverspace.net/ak.html

「秋の夜の庭」 月とつながる、手を結ぶ 
2013.11.09sat-11.17sun
PLACE:BOOK&GALLARY DOOR at Matue

詳しくは、
WEB MAGAZINE ` NIWA ’ niwa-magazine.com にupします。



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第7回 松岡静江さん
(アメリカンスィーツ工房 ALOHA MOE主宰)


私が提供したいのは、
一日の流れの中に存在する、
ゆったりとした時間が味わえる場。




アメリカンスィーツの工房「ALOHA MOE」を運営する松岡静江さん。
アパレル業界から転向という、異色の経歴を歩んでいます。
彼女がつくるお菓子やパンや工房の空気感には、
まさにハワイ語の「ALOHA(愛)」や「MOE(夢)」に満ち溢れていて、
ファンが多いのもうなづけます。
あえて「お店」ではなく「工房」というスタンスにこだわる静江さんに、
工房やお菓子のこと、ご自身のことについて、お話をうかがってみました。

Q. アパレル関係の学校をご卒業だそうですね?

A. はい。子どもの頃から洋服が凄く好きで、小学生のときから雑誌「セブンティーン」を読んでいたりして、人と違う格好をするのが好きだったんです。高校は私服だったので、さらに自分の好きな服を着て楽しんでいました。大学に進学するとき。進路をどうするか考えていたものの、服飾はまったく考えていなかったのですが、そんなに服が好きなら服飾に行けばいいのにと父から言われて、服飾へ進学することにしたのです。

Q. その後、そのままアパレル業界に就職されたそうですが、どんな経歴を歩まれてきたのですか?

A. 服飾の学校に通いながら、某外資系ファストカジュアル系ブランドでアルバイトをしていたのですがとても楽しくて、そのまま就職することになったのです。その7年後に転職をして、今度は某モード系ブランドに入ったのですが、自分が求めている販売スタイルとは違ったので、すぐに辞めてしまいました。

当たり前ですけど、モード系ブランドの方はお客様を購入額で分けていって、たくさん購入してくださる方からお知らせのお電話をして、販売していく感じだったんです。だけどファストカジュアルはお客様がとにかくたくさん来るので、モード系ブランドのように、顧客管理するのは無理なんですよね。

ファストカジュアルでは、たとえば3,000円のシャツを購入したとしても、金額以上の価値をお客様が感じられるようなサービスを提供することが、あなたたちの使命ですと教えられました。それにはとても共感しました。常にお客様の期待値を上回るサービスを提供することが、こういうカジュアルなブランドでもできることがいいなぁと思って。モード系のブランドでは、購入額の高い順でお客様にサービスしていくのが当たり前だったので、それに違和感を感じたことが辞める理由でした。

Q. アパレルからお料理の方へ進まれるきっかけは?

A. モード系ブランドを辞めて、気晴らしでニューヨークとサンフランシスコへ旅行に行ったんです。ニューヨークは初めてだったのですが、DEAN & DELUCAという店をSOHOで偶然見たときに、野菜も肉も魚も美術館みたいに並べられていて、店内はクラシックが流れていて、食料品を売っているお店でこんなところがあるんだと、衝撃を受けました。まったく知らないで行ったんですけどね。

次にサンフランシスコへ行ってワイナリーを訪れたら、またDEAN & DELUCAがあって。でも、ニューヨークのクールな雰囲気とは違った、温かい印象のお店だったんです。ワインとチーズとパンが中心で。でも、食に対しての魅せ方のコンセプトが、はっきりと明確でこちらも感動しました。ニューヨークとサンフランシスコ、それぞれに強いインパクトを受けて日本に戻ったんです。

帰国後、就職しなくちゃと思っていろいろ探していて、またアパレルで探そうかなと思っていたら、DEAN & DELUCA日本初上陸という情報を見つけて。運命を感じて、すぐに電話で問い合わせをしたんです。食の勉強なんてまったくしていなかったですが、あのブランドが日本に入ってくるなら、絶対働きたいと思ったんですよね。

もともとコーヒーやお菓子は好きだったけれど、残り一ヵ月でオープンだったので、自分がやりたいカテゴリーは募集が終了していたのですが、ニューヨークやサンフランシスコで見てきたものを担当者に熱弁したら、未経験だけど熱意が通じて、そのカテゴリーに入ることができたんです。

Q. 静江さんにとって、「食べること」はどんな意味がありますか?

A. 食べることはシチュエーションが大切。たとえばひとりで豪華なレストランで食べるよりも、身内でもお友達でも、誰か自分の親しい人たちとワイワイ言いながら、コンビニのおにぎりを食べることのが、私は大切なような気がします。食べるものよりも、食べることの方に重点を置いています。

Q. 工房をALOHA MOEと名づけた経緯を教えてください。

A. 私はハワイのアロハスピリッツという思想が大好きです。この記事を読んで、とても感銘を受けました。ハワイ語って、ひとつ言葉に複数の意味があります。ALOHAという言葉も「愛」だけでなく、いろんな意味が込められているんですよ。

MOEとは「夢」とか「眠る」という意味があります。どちらかというと活発なものというよりは、ゆっくりな感じのイメージです。ALOHA MOEのものを食べるときには、テイクアウトでお持ち帰りした場合でも、工房に来て食べてもらうときにも、ハワイアンタイムのようなゆったりとしたリラックス感を感じてもらいたいなと思っているので、MOEという言葉を選びました。

Q. 工房の雰囲気がハワイテイストですが、ハワイにはどんな思いがありますか?

A. 一番最初に行った海外旅行がハワイだったんですね。凄く強烈な印象が残った旅行でした。ハワイの中でもオアフの中心部ではなくて、田舎町に行ったんです。

その町には、朝、ローカルの人たちが海に入った後で、帰りに必ず立ち寄るサンドイッチ屋さんがあって。そこで各々がサンドイッチを食べながら、「今日の波はどうだった?」みたいな話をするんです。一日の流れの中に、そのお店で食べることやお店でのお喋りをして過ごす、ゆったりした時間が存在している感じなんですよね。

お店のスタイルはいろいろあるけれど、せかせかしたエリアで忙しいビジネスマンやOLに対応するよりも、住宅街とかに店を出して、皆さんの生活の中に入れてもらえる店がいいなと思ったんです。私はそういう、ゆったりとした時間を味わうことを提供したいんです。

私があるカフェでコーヒーを担当していたとき。忙しいビジネスマンやOLたちを接客する中で、単調にお客様を捌いているような感覚に陥りました。私がやりたいのはそういうお店ではなくて、あそこの店にお喋りに行きたいよね、とか、通りすがりに立ち寄りたい、買うものはないけどお店の人は元気かな、という感覚で立ち寄ってくれるお店なんです。そういったゆったりとした時間が流れていることが、ハワイテイストな雰囲気を醸し出しているのかもしれません。

Q. ALOHA MOEのスタンスは「お店」ではなく「工房」ということですが、それはなぜですか?

A. お店というと、構えているイメージがあるので、お客様も「買わなきゃ」という意識が出てしまうと思うんです。工房っていうと作業場だから、挨拶がてらふらっと立ち寄れるじゃないですか?そんな雰囲気づくりをしたかったのです。私ひとりで作業しているので、お客様と作業しながらお話しするような感じがいいなぁと思って。お店お店した敷居を取り払うことで、コミュニケーションを取りやすい場にしたいと考えた結果です。

Q. つくるときに何か自分流のこだわりや秘訣はありますか? つくっているときの気持ちはどんな感じでしょう?

A. ハワイに行って最初に見たいかにもアメリカンなクッキーに、心の底からワオ!って思って。モチベーションが上がって、楽しくてハッピーな気持ちになったんです。味はさておきかもしれないけれど、そのものを見たとき、とにかくテンションが上がったんです。他の人たちもそういうお菓子を見たときに、大きさに驚きながらも、とっても食べたそうにしていたりするのをいっぱい見ます。私がつくるものも、アメリカンスウィーツというものを選んでつくっているから、サプライズさせたいという気持ちでつくっています。

つくる側が「仕事」だと思わないということ。事務的に「今日もキャロットケーキ、2台焼かなくちゃ」なんて思ってつくり始めると、そこにはレシピ通りの味にしかならないけど、「今日はキャロットケーキ1台と、今日は涼しいから、爽やかなレモンケーキもつくったら、お客様が喜んでくれるかな」みたいな感じで、その日の天気や状況と手元にある材料を見ながら、アイディアを持って気持ちを込めてつくった方が、お菓子に表情が出てくるんですよ。焼き色が美味しそうに出るし、お客様もそれを鋭く感じ取ってくれるんです。

Q. お菓子やパンを通じて、人に伝えたいものはなんでしょうか?

A. 私の中のテーマがあって、デトックスとリトックスというものがあります。一時はデトックスが流行っていたと思うんですが、その後、ニューヨークの働く女性たちの間で、リトックスという考え方が出てきました。

リトックスとは、パワーを注入することなんです。デトックスばかりに癒しを求めていると、排出するばかりだから、仕事にパワフルさが出てこなくなるんですね。お肉を食べたり、お砂糖の入ったもので、働くためのモチベーションを注入しつつ、力をつけてチャージしていく感じです。自分の中の活力をつけていくことなんです。私の中での活動は、この両方があります。

リトックスは単にお砂糖を入れた甘いお菓子というわけでなく、見た瞬間の心の中に湧き上がってくる高揚感みたいなものも、モチベーションに繋がると思うんです。これは何?凄く可愛い、凄く美味しそう、という見た目のリトックスも含みます。

同時にデトックスも大事にしていきたいと思います。これから自分の展開をする部分にも含まれていますが、例えば、ドライフルーツだけを使ったバーとか、オーガニックな素材だけ使ったものとか、ハワイでもそういうものが根付いていて、その分野は年々広がっています。私もお菓子やパンを通じて、その日のお客様のコンディションなどで、デトックスなのかリトックスなのかを選んでもらう感じにしたいなと思っています。

Q. アパレルの経験がお菓子づくりに生かされている部分はありますか?

A. お客様が価格以上の価値を感じてくださるような、売り場づくりや温かいサービスです。そのカジュアルブランドでは真夜中に作業をして、服をたたんだりディスプレイをするなどして、徹底した売り場づくりをしていました。ALOHA MOEは小さな工房だけど、季節感を出すディスプレイをするとか、会話に繋がるアメリカ色やハワイ色のものを飾って置いておくとか。その店にしかないオリジナリティを出すことの大切さは、アパレルでの経験がとても役に立っています。

Q. 静江さんが日常で実践されているセルフヒーリングを教えてください。

A. ふたつやっていることがあります。ひとつは体を動かすこと。工房の時間が終わったら、そのまま仕込みに入らずに、いったん走ってきてリセットしています。走ることで、オンとオフが分けられるんです。あと、ルーシー・ダットンというタイ式ヨガのインストラクターの資格を持っているので、自分の体を動かして心身をリセットしています。最近、教える方はまったくやっていないんですけどね。

もうひとつは、新月と満月を自分の中で大事にすることです。仕事はひとりでやっているので、誰とも会話をしないで一日が過ぎることもよくあるんです。なので、自分の中の節目として、目標を決めたり、振り返ったりするポイントにしています。新月になると、これからのひと月はこういうことをやっていこう、みたいなものを5つくらい箇条書きで書き出します。満月のときにいったん振り返ってみて、残りの2週間を過ごしています。それをやるようになってから、仕事に対してのスタンスが変わってきました。自分の方向を定めつつ、月の動きの流れにふわっと乗ることが、何よりのセルフヒーリングになっているかもしれません。

Q. 今後の展開予定や夢などを教えてください。

A. クライアントさんがお店であっても個人であっても、私のセンスに任せていただくことがちょっとずつ多くなってきています。本当にありがたいことです。大きな会社や工場じゃできない、ALOHA MOEにしかできないことをやっていきたいと思っています。私がつくったものを単にお店に置いてもらうだけでなく、クライアントさんとのやり取りの中から生み出すことを大切にしたいです。

ハワイに行ったとき、採れたてのバナナをその場で加工してケーキにするのを見たんですね。向こうでは、そういうケースがとても多くて。私も食材から加工までをひと括りにしたものづくりをやりたいなぁと思っています。それが私の夢です。



松岡静江
アメリカンスィーツ工房 ALOHA MOE主宰

初めて行った海外旅行のハワイで、アメリカンスィーツの魅力に虜になる。
アパレル業界に就職して約7年間の勤務を経て、飲食の道へ。
「DEAN&DELUCA」が日本進出する際のカフェ開発に携った後、
新島のカフェ+宿「saro」のスタッフとして勤務。
自分がつくったお菓子や料理を人に喜んでもらうという経験を通じて、
さらにその道に進みたいと考える。
東日本大震災後に将来を考え、ハワイ旅行での経験に基づいて、
住民の生活の一部となる住宅街の中に存在する場をつくろうということで、
東京都府中市に2011年7月「ALOHA MOE」をオープン。
お菓子や料理を通じて、デトックス&リトックスのバランスの取り方を、
お客さまにご提案している日々。

http://www.alohamoe.net

ALOHA MOEでは、お客さまのご要望に合わせたオリジナルの商品をおつくりするお手伝いをさせていただいております。結婚式の引き菓子、ミニギフトから、お店のオープニングギフト、バースディケーキなど。1つから承りますのでお気軽にお問い合わせください。
http://www.alohamoe.net

日々の情報はこちらより配信しております。
https://twitter.com/alohamoe11
https://www.facebook.com/ALOHAMOE


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第六回 仁平美香さん
(ヨガインストラクター)


女性の身体の悩みを解消したら、
気持ちもほどけて、
自分のことが好きになれました。





毎月、生理がくるたび、身体が辛いという女性も、少なくないと思います。長年、PMSの症状や生理痛で悩まされてきたという仁平美香さんは、月経血コントロールというメソッドにより、すべてが解消して、心と身体がまったく変わったのだそう。現在、その素晴らしいメソッドを、ヨガインストラクターとして多くの女性に伝えている仁平さん、そして、監修された高橋龍三さんに、お話をうかがいました。

Q. 月経血コントロールヨガを始められるきっかけを教えてください。

A. 師匠である、高橋龍三先生のサロン&ヨガスタジオ(旧terakoya 現在はオーガニック整体院東銀座店)で、「月経血コントロール」の存在をはじめて知りました。最初は、そんなことができるようになるの?と、にわかに信じ難かったのですが、女性が本来持つ身体の機能だということを知り、自分も体得したいと思い通い始めました。

自分自身の心と身体がみるみる改善することに驚き、この感動をひとりでも多くの女性に伝えていくことを、一生の仕事にしようと思い、弟子入りしたのがきっかけです。龍三先生に考案、監修していただき、月経血コントロールヨガを指導しはじめました。

Q. 仁平さんも、女性の悩み(生理痛やPMSなど)で悩まされたそうですが、どんな感じでしたか?そして、どうやって解決していかれたのですか?

A. 生理痛は、お腹も腰も石のように重く感じ、鎮痛剤がないと会社にいけないほどの痛みでした。PMSの症状もひどく、生理前になるとイライラから過食になり、3キロ太ったことも。生理がはじまると生理痛で食欲がなくなり、痩せるという繰り返しで心身ともに疲れていました。

ヨガをはじめて、だいぶ緩和されたのですが、力んでしまうくせがあったので、症状はすべて解消することはありませんでした。そんな時、師匠と出会い、月経血コントロールヨガの基本のアーサナ(ポーズ)をはじめとしたワークの中で、身体の使い方を学びました。少しずつ、ゆるめる、締めるのバランスをとれるようになっていきました。力んでいた身体や思考がほどけていき、何年も悩んでいたPMS症状も生理痛もすべて解消しました。

Q. 月経血ヨガは具体的にどんなヨガですか。通常のヨガとはどう違うんですか?

「女性のためのヨガ(月経血コントロールヨガ)」は、月経血コントロールができる、自然で健康的な身体を目指すヨガです。「ゆるめる」と「締める」の緩急のバランスを整え、しなやかな身体と心を作っていきます。生理痛、PMS(月経前症候群)、ホルモンバランス対策、内臓や骨盤の位置が整い、レッグラインを美しくする効果もあります。何より生理が来るのが待ち遠しくなります。

【クラスプログラム内容】
1. 生理と月経血コントロール みんなでシェアリング
2. 身体をゆるめる方法
3. 実践 引き上げてゆるめる呼吸法
4. 女性ホルモンのバランスを安定させるための骨盤をつくる(骨盤調整ワーク)
5. ヨガのアーサナ(ポーズ)で月経血コントロール法を学習

通常のヨガ(現在主流のヨガ)とは、力みを抜くために例えば、腕の使い方などにおいて意識の仕方が違います。また、一般的な骨盤底筋運動のように締めるという感覚ではなく、引き上げるという意識を持ち、結果膣口が自然に締まるという方法をお伝えしています。

Q. 月経血コントロールヨガから考えると、生理痛やPMSの症状は、女性のどのような身体のバランスから起こってしまうものと考えられますか。

A. 昔の人は皆、現代女性よりもずっと子宮がゆるんでいて、月経血コントロールが出来ていました。現代女性は、生活環境やストレスなどによって、身体のゆるめるべきところ、引き締めるべきところがちぐはぐになっています。引き締める(バンダ)だけでは、無月経の原因にもなります。その結果、ゆるむべきところがカチコチに固まり、締まるべきところがたるむという状態になってしまいます。若年性の尿漏れが急増しているのもこういったバランスの崩れから来ていると考えられます。

Q. 具体的にどのような効果があるのですか?あと、生理痛に効くポーズ、PMSに効くポーズなどはありますか? 症状が出たときに即効性のあるポーズや、生理痛やPMSが起きないように 、事前に身体を調整していくことができるポーズがあれば教えてください。

A. 「月経血コントロール」により期待できる効果は以下の通りです。
・生理がだらだらと長引かなくなる。
・精神的に安定し、PMS(月経前症候群)が緩和する。
・無月経の解消につながる。
・姿勢がよくなり、太りにくく、健康的に痩せやすくなる。
・美しく、しなやかな身体になる。
・眠りが深く、よい睡眠が得られる。
・産後、加齢等による尿漏れの解消、予防につながる。
・布ナプキンの使用により、子宮にも地球にも優しい。など
※但し、身体の変化には個人差があります

生理痛のときやPMS症状緩和によいポーズなど其々おすすめポーズはありますが、無理なくできて、やさしく骨盤を整えるハートのポーズを紹介します。腰周り、仙腸関節をゆるめて、生理痛を和らげます。

[ハートのポーズ]
1、肩幅に脚を開いて立ち、仙骨の位置で手をハート型にする

2、腰を前後にゆらす(10回程度)
 

Q. このヨガをすることによって、仁平さんの身体や心に変化はありましたか。

身体としては、生理痛などの症状が緩和されたことだけでなく、無駄な力みがとれたことから、身体のラインがすっきりしてきました。以前は前ももにムキッとお肉がついていたのですが、脚のラインがまっすぐきれいになったと言われます。ホルモンバランスが整うので、痩せても女性らしいラインがキープできるようになったのもうれしい効果です。

心の変化もありました。以前は、自分本位でなんでも周囲のせいにばかりしていました。身体がゆるんで整っていくにつれて、物事を全体でとらえることができるようになり、人間関係もよくなりました。今は驚くほど好きな人に囲まれていると感じています。自分の目線が変えていくことで物事や相手の立場に立てるようになり、日々感謝できるようになったことは、私の人生を大きく変えました。

Q. このヨガを受けられた方々の反応はどうですか?

A. 「身体をゆるめる方法が新鮮でした」
「生理が楽しみなんて生まれて初めてです」
「クラスを受けて行く過程で、悩んでいた症状が軽くなった」
「月経血コントロールの感覚がつかめてきた!」
というご意見をいただきました。
他にも妊娠を望んでいた方がご懐妊されたり、セックスレスが解消したと報告してくれた方も。自分の身体と向き合い、よりよい状態になっていく過程をご報告いただいたとき、本当にうれしく思います。

個人差はありますが、指導者養成講座を受けた生徒さんの中には、次の生理から月経血コントロールを習得した方もいらっしやいました。きちんとポイントを押さえて実践していくことで、毎月何かしらよい効果を実感していけると思います。

Q. このヨガの他に、仁平さんがオススメの女性の悩みに対応できるアイテムやメソッドがあれば教えてください。

A. 経絡ヨガをおすすめします。経絡ヨガは、ヨガが初心者の方や、運動が初めてのシニアの方にも簡単でわかりやすい「たった6種類のアーサナ(ポーズ)」で「経絡」気の流れを巡らせていくやさしいヨガです。

主な特徴として
・各アーサナに対応する経絡が明確である。
・経絡の流注に沿って順番にアーサナを進めていくので全身に気が巡る。
・1人~多人数に対して、体調の回復を促すことができる。
・セルフメンテナンスができる。
・経道(けいどう)をつくる。(体軸)
・他の経絡系ヨガのワークが更に深まる。

などがあります。私も疲れたなと感じた時に自宅で行っています。

今年のヨガフェスタでは、「女性のためのヨガ(月経血コントロールヨガ)」の一般クラスを担当させていただきますが、yogaworksさんのブースでは、経絡ヨガの入門クラス(9/21 17:00~)を行います。こちらはオープンスペースになっていますので、気軽にご見学いただけたら嬉しいです。

Q. 仁平さんが日常で実践されているセルフヒーリングを教えてください。

A. ローズの香りが好きなので、肌につけられるローズのアロマオイルでセルフハンドマッサージを行います。指の先など丁寧にマッサージすることで心身共にほどけていくのを感じます。

Q. 女性の悩みを抱えている方は多いと思いますが、上手な自分自身との付き合い方をお聞かせください。

A. ひとりで悩まず、家族や友人とシェアするだけでも心が晴れやかになるものです。疲れた時はできるだけ休息をとり、深呼吸する時間をとるだけでもゆるんでいくきっかけになると思います。

Q. 女性らしさ、女性としての生きる喜びはどんなところに感じられますか。

A. 私の目指す女性らしさとは、やわらかさや優しさだけでなく、ゆるんでいて、かといって突っ張っていない、しなやかさです。月経血コントロールヨガで、力みのない、しなやかな身体を作り、そこからしなやかな心を生みだしていきたいと考えています。

私自身、以前はひどい生理痛に悩まされていましたし、男性は月経がなく、体力も体格も勝っていることが多く、とても自由に感じられて、「毎月こんなに苦しい思いをするなら男性に生まれれば良かった・・・」と本気で思っていました。

妊娠、出産、育児(母乳をあたえること)は、男性がどんなに修業をしても得ることのできない能力です。また、身体の使い方を学んでいく過程で、ゆるめる感覚をつかむのは男性に比べて圧倒的に女性の方が意識しやすいことを知り、女性の身体はこんなに優れているんだと気づくことができました。そのことから、女性に生まれたこと、そして女性である自分が誇らしく思えて自分を好きになれました。

月経血コントロールをはじめることで、径血とともに、老廃物をきちんと排出することができます。女性本来が持つ身体の機能をきちんと使い、いらないものをリセットしていくことで、身体だけでなく、気持ちも軽くなることを感じています。「毎月自分を好きになる」という素敵な機会がもてる、生理が来るたびに、女性に生まれた喜びを感じられています。


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監修を手がけられた高橋龍三さんに、開発の経緯についてお話をうかがいました。

僕の師匠で、高岡英夫先生という方がいらっしゃいます。高岡先生が「月経血コントロール」の本の監修をなさっていたので、その本で「月経血コントロール」を知りました。しかし、その本にはシステマチックな月経血コントロール習得法が載っていませんでした。昔の女性は「月経血コントロール」ができたのに、現代の女性はできない違いは何だろう?ということで、研究し始めたのがきっかけです。

僕は17歳の時からずっと高岡先生が提唱する「構造運動学」「身体意識学」を学んでいました。高岡理論は(特に昔は)非常に難解で、1冊を理解するのに大変苦労しました。理解力の無い僕は、1冊を20回以上読み込みました。高岡先生のワークショップに参加したり武術を習ったりしながら、理論と実践を学び、今では高岡理論をキチンと理解しているという自負があります。

高岡理論の中に、「瓦重構造」(がじゅうこうぞう)という概念があります。月経血コントロールを例に瓦重構造を説明してみますね。

月経血コントロールをするためには、バレエやヨガなどで言われる「引き上げ」が大事です。引き上げて締めるのです。しかし、引き上げて締めるだけでは力んだままになって固まってしまうので、うまく月経血コントロールできませんし、ずっと引き上げ続けることは辛くて困難です。そこで、「締める」と相反する「ゆるむ」を同時に行わなければなりません。ゆるんでいては締まらないし、締めていてはゆるみません。

この矛盾を解消して初めて月経血コントロールができるのですが、どのようにすればよいのでしょうか?そのためには、「締めるのか?」「ゆるめるのか?」という平面思考を止めて、一段高い所で認識しなければなりません。このような認識を「メタ認知」、このような考え方を「弁証法」「止揚」といいます。

「締める」「ゆるめる」を同時に行うということを一段高い所で観ると、「月経血コントロールに必要なところだけ締めつつゆるめる」ということになります。更にそれをもう少し高いところで観ると、「意識する」ということになります。「意識する」ことにより、結果として月経血コントロールが成立しているという状態です。

「締める」「ゆるめる」→「締めつつゆるめる」→「意識する」

筋肉系、骨格系、内臓系、意識系の相互作用を考えながら、この3つの各階層内でのワークを考え出し、統合化します。そのワークをヨガのアーサナ(ポーズ)から選んだのです。ヨガのアーサナは、筋肉系、骨格系、内臓系、意識系それぞれで分析してみると、非常にうまくできています。人間の動きの前提となるものををすべて網羅しています。各アーサナを細かく分析し、取捨選択した結果、本源的なものとも言えるアーサナが残りました。それが、月経血コントロールヨガの基本ポーズです。これだけ押さえれば結果として月経血コントロールが成立しているという状態になるように、基本ポーズを決めています。

月経血コントロールヨガのアーサナのポイントは、昨今主流のヨガとは少し違うところもありますが、是非、このいくつかあるポイントをキチンと押さえて下さい。そうすれば誰でも月経血コントロールができるようになりますし、昨今主流のものをはじめとする他のヨガの理解が深まるはずです。

このように視点を上げたり下げたりしながら、部分と全体を観て考えることを「関係主義」と言い、このような立体構造を「瓦重構造」と言います。僕にはこのような認識があるので、月経血コントロールの方法を考えだすのは容易でした。筋肉、骨格、内臓、意識の基礎知識があり、それらを瓦重構造で関係主義的にまとめました。

>>第五回 特別編



仁平美香
一般社団法人日本ホリスティックヘルスケア協会ヨガインストラクター
オーガニック整体院代々木本店店長
NASteate整体院勝田台店店長

月経血コントロールヨガ、体軸ヨガストレッチ、経絡ヨガなどを指導。
日々の忙しさに追われて自分を愛する余裕がなくなっていったとき、
心と身体をつないでくれたヨガと出会う。
高橋龍三氏のもと、体軸理論を学び、月経血コントロールなどを行っていく過程で、
さらに心身ともに整っていくのに驚き、体軸を作ることの重要性を実感する毎日。

体軸をつくっていくことの効能のひとつ、女性の生活にかかせない月経血コントロールで、
ひとりでも多くの女性が、毎月の憂鬱さから脱する手伝いをしたいという思いから、
都内及び全国主要都市で指導している。

<定期クラス>
代々木・アンダーザライトヨガスクールにて
毎週土曜14:20~ 「女性のためのヨガ」
*休講の週があります。ウェブでご確認ください。
http://www.underthelight.jp/

月経血コントロールヨガ http://www.girlsyoga.jp/
月経血コントロールヨガTT http://www.girlsyogatt.jp/


高橋龍三
一般社団法人日本ホリスティックヘルスケア協会代表理事
HB(ホリスティックボディーワーカー)養成コース講師
HB-RH(ホリスティックボディーワーカーリハビリテーション)養成コース講師
IRA認定講師

学生時代より運動科学を学び、空手・キックボクシング等の武道などを通じ
自己鍛錬に励む。大手スポーツクラブのスポーツインストラクターなどを経て、
現在の施術家の道へ。中国式整体、美容矯正、美容整形療術、リフレクソロジー、
経絡、振動、波動など、様々な知識を深め、
「ゆる体操」で知られている高岡英夫氏へも師事。

柔道やキックボクシングのトレーナーを務めたり、i-teate(R)セラピーや
月経血コントロールヨガ、経絡ヨガなどの監修や技術開発を手がけている。

オーガニック整体院代々木店で、i-teate(R)・チャクラトリートメントを担当。
その的確な施術は、アスリートやヨガインストラクター、
そして、身体の悩みを抱える多くの人から支持が寄せられている。

http://www.organic-seitai.jp/yoyogi/


仁平さん監修によるムック本(高橋龍三さん監修協力)が2冊、発売です。


DVD付き 子宮美人ヨガ(主婦の友生活シリーズ)


ブルーデーがハッピーに変わる!
魔法のヨガ&布ナプキン ムーンデーヨガ(マガジンハウス)

ワークショップや指導者養成講座も担当します。
詳細は下記のウェブにてご確認ください。

ヨガフェスタ2012にて「女性のためのヨガ」担当
9月21日(金)13:00~
ttp://www.yogafest.jp/2012/

10月7日開講*短期2日間集中*
第18期月経血コントロールヨガ指導者養成講座申込受付中
http://shop.utlr.me/?pid=45420016

月経血コントロールヨガWS等の情報はこちら
http://shop.utlr.me/


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mahina magazine


特別編 かの香織さん
(音楽家、作詞作曲家、歌手、音楽プロデューサー)


五感が研ぎ澄まされるほど、
シンクロニシティが多くなる。


photo by 小宮山裕介(mobiile,inc.)


音楽家のかの香織さんは、故郷の仙台で日本酒を造る蔵人として、泉薫子という名でも、長年活動されています。音楽や日本酒をつくることを通じて、聴覚、味覚、視覚、嗅覚、そして触覚をフルに研ぎ澄ましながら、日々、五感から導かれる暮らしを楽しまれているそうです。それはある意味、本来の人間が持つ、動物的で本能的な部分をフル活用し、充実感に溢れた未来へと繋げる手段とも言えるでしょう。今回は、かのさんの五感の使い方にまつわるお話を、特別編としてお届けいたします。

Q. 音楽家としてもっとも大切な「聴く」という感覚が、音楽以外で役に立ったときはありますか?

A. 絶対音感があるのも手伝って、音楽以外の音、たとえば風の音、光の音、駅の音、カフェの音、水の音、とにかく自然音、環境音の画素数みたいなものが高い方かもしれません。時には、頭の中に音符が並びすぎて不便するときもありますが、音を通じて物事を理解する私風な認識の順番は、固定概念に左右されないところがいいところですね。ですから新しい感覚、仕組みを思いつく近道をたくさん知っています。そこはよかったと思っています。

Q. 自然の多い地区で生まれ育って、自然の音に耳を傾けることも多かったと思います。その中から、培われたものはありますか?

A. 冬の早朝4時、酒蔵から聞こえてくる酒樽に櫂(かい)をいれて、蔵中に共鳴させるあの幻想的な音は、黄金のラクダにのってこっちにやってくるアラビアンナイトばりのおじさんや、ふしぎの国のアリスのうさぎが誘ってくれるトランプの世界など、とにかく色鮮やかな想像の世界にあふれていました。

そこに自然音が半端なく絡み付いて、私は毎日、恐れてばかりの毎日でした。あまりにも自然がいっぱいで、自分の中での自然は脅威でしかなかった。そのくらい、自然から受け取る音の世界は、限りのない、レンジのとてつもなく広いもの、かなわないもの、というとらえかたをしています。決して素敵なものではなかったりしますね。


photo by 依田純子

Q. 目で見て楽しんだり、感性を養うために、何かされていることはありますか?

A. 映画をみること。美しい布地をみること。建築美を愛でること。家のなかでウロウロする犬の動作を見ること。

Q. 目で見ることからインスパイアされるのは、どういうことですか?

A. 視覚的なことに、作り手の思いが伝わるときに大きな刺激を受けますね。日本の旅館や神社仏閣なんかそうですね。自然界からは、葉っぱを太陽に照らしてわかる葉脈とか、雄しべ雌しべの究極の形状とか。瞬間に見せる人の表情も刹那的で目をみはります。

Q. 嗅覚と味覚はセットのようなもので、日本酒をつくる上で重要な感覚だと思います。嗅覚を鈍らせないために、気をつけていることはありますか?

A. 固定概念にとらわれない中庸中道な感性、感覚、そして精神状態。それから刺激物摂取の調整ですね。

Q. 匂いや香りについて、何かユニークなエピソードはありますか?

A. バニラの匂いが好きです。いろいろな甘い過去も連れてくるしね。子どものころとか。誰かに守られていた懐かしい頃を連れてきてくれるのはこのバニラの匂いです。本当にいい匂い。

思春期の頃、おとなとこども、どっちつかずの感覚があるときですよね。そんな時、バニラエッセンスをずっとオーデコロン代わりにつけていました。クラスで不評でね。苦笑。友達も気持ち悪くなっちゃったし、私もなんだかまったりして具合悪くなっちゃった。

Q. 食べることとは、かのさんにとってどういうものですか?

A. 自分の一部を取り入れていくこと。人生をどういうものにしていきたいかと同じ意味。泣いたり笑ったりと同じ意味。

Q. 食べること、味わうことをより楽しむコツのようなものはありますか?

A. お話していて楽しい人、価値観のあう人と食事をともにすること。自分でもなるべく作るようにしてそのプロセスを経験すること。農業、生産者にふれること。新鮮なものを食べること。食材に対して病的にならないこと。感謝する気持ちが、「感謝しなければならぬ、感謝するのがよい」、ではなく、自然に湧き上がってくれば、本当に楽しくなってくるような気がします。

Q. 日本酒をつくる工程では手作業も多いですが、視覚や嗅覚では感じられない、触れることから見えてくるものはありますか?

A. その素材、食材との対話です。酒造りのなかの作業、麹造りとのきに感じました。すべてには命が宿っている。そこに触れるのは最高の対話、そしてともに生きることを実感する時です。だから、そのいのちのために、自分はどうあるべきかがはっきりしてくる。触覚とは、単に触れるのではなく、その生命のありかに近づく一つの方法なんだと思います。

Q. かのさんの研ぎ澄まされた五感がお互いにシンクロし合ったり、影響し合って生まれる相乗効果はありますか?

A. そうですね。大いにありますし、酒造りを経験して縁起をかつぐ、という感覚を肯定しています。五感が研ぎ澄まされるほど、偶然や発見、そしてその連鎖反応がすごく多くなる。なにも酒造りに関係してなくても、飲むだけでも運を招いてくる気がしてなりません。そもそも聖なる水、ですものね。ですから関われたことにとても感謝しています。

結果的にシンクロニシティが多くなり、想像以上の勢いと大きさと、暖かさで、いい「気」に満ち溢れる人、真の音楽の世界、刺激的なクリエイトに接する機会が多くなりました。特段自分でこうしなければならないといった、ごりおしする感覚もなく、ただただ自然がもたらしてくれる偶然=必然を「流れ」として受け止め、そのなかで自分らしく、心から感謝が湧き起こった状態で情熱を発信していくと、おのずと美しい世界、自分が願っていた世界が夢ではなくなっていることがむしろ日常になってくるのだということがわかりかけてきました。そしてその夢ではなくなった日常をまた誰かの為に、そして何かの為に循環させ、「お返し」を繰り返していく。生かされているということを、うわべではなく、心の核のあたりで理解しかけてきたことで、どんな意味を持って生まれてきたのか気付かされたことは本当に幸せなことだし有難いことだと思っています。

これから私のなかから生まれ、私を通じて発信していったすべてが、多くの人の、心のよりどころだったり、よい人生へのきっかけとなってくれたならこんなに嬉しいことはありません。私達の限りある人生で、縁あって出会えた自分の目の前の人は、奇跡そのものです。その人のために何ができるか。静寂の中でその人の瞳をみつめ、心を察し、よろこぶことを気づかれないように探してあげたいのです。

>>第五回



かの香織
音楽家、作詞作曲家、歌手、音楽プロデューサー

国立音楽大学声楽科卒
宮城県出身

バンドデビューを経て、91年アルバム「Fine」でソミーミュージックエンターテインメントよりソロデビュー。坂本龍一、葉加瀬太郎、清水靖晃、ゴンチチ、クレモンティーヌ、ベルトラン・ブルガラ、エール、ほか海外アーティストでは、スティービーワンダー、エブリシングバットザガール、屋敷豪太らとの海外レコーディングなど、多数のアーティストとコラボレーションに取り組む。現在までに18枚のソロアルバムを発表。独自のアーティスト活動の他、八代亜紀、坂本真綾、ユンソナ、小柳ゆき、芦田愛菜、CM音楽、劇伴他、様々なフィールドへの楽曲提供、作詞作曲家として活動。

近年では、実家の造り酒屋「はさまや酒造店」の12代目を継承。アーティストの視点で食の分野においてもクリエイティブの世界を広げている。

震災前よりチャリティー活動に参加。一般社団法人「みやぎびっきの会」理事として音楽を通し、故郷のために、子どもたちの心の支援を中心に支援活動に奔走する日々を送る。2012年、世界中の傷ついたすべての人達にむけてNPO法人「Over the rainbow」設立。音楽や食を通して本格的に、生涯のミッションとして、支援を主宰する。

かの香織オフィシャルウェブサイト http://www.caolina.net/
Twitter http://twitter.com/CaoliCano
自然のレッスン http://shizennolesson.com/
はさまや酒造店 http://e-na.co.jp/bansui/


みやぎびっきの会プレゼンツ 東日本大震災復興支援LIVE 2012
■日時:9月13日(木) 開場17:30 開演18:00 (~21:00)
■会場:東京・渋谷公会堂  http://shibuko.com/
■主 催:一般社団法人みやぎびっきの会
■企画・制作:一般社団法人みやぎびっきの会
■協力:ニッポン放送
■出演者
 みやぎびっきの会
 さとう宗幸 / 稲垣潤一 / 小柴大造 / 遊佐未森 / かの香織 / 山寺宏一 / 小川もこ
 ゲスト
 さだ まさし / 南 こうせつ / 八神純子 / 涼風真世 / 塩谷 哲/ Fried Pride /
 サンドウィッチマン / 南海キャンディーズ / and more ...  (敬称略)
■料金:\6,000 (全席指定) 未就学児入場不可
■チケット一般発売 7月29日(日) AM10:00~
イープラス http://eplus.jp
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード:177-280)
ローソンチケット 0570-084-003 (Lコード:76477)
■お問合せ:ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00~19:00)
■収益金は「一般社団法人みやぎびっきの会」を通じて、
東日本大震災で被災した子どもたちを支援する【びっきこども基金】に送ります。

一般社団法人みやぎびっきの会 びっきこども基金
2005年よりチャリティ・コンサートによる収益金で、宮城県内のこどもたちが吹奏楽部で使用する楽器のリペア支援を行ってきた「みやぎびっきの会」。2011年3月11日の東日本大震災を受け、活動の幅を今まで以上に広げ、また長期的な視点でこどもたちを援助していく為に、2011年4月に一般社団法人化とともに基金設立いたしました。「びっきこども基金」にお寄せ戴いた寄付金は、子どもたちの支援にのみ使わせて戴いています。

びっきこども基金 http://bikkifund.net/


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第五回 かの香織さん
(音楽家、作詞作曲家、歌手、
     音楽プロデューサー)


アロハの心で、
被災地の子どもたちの心に
虹をかけるプロジェクト。


音楽家のかの香織さんは、故郷で起きた東日本大震災をきっかけにして、「みやぎびっきの会」という宮城ゆかりのアーティストたちで構成する社団法人を立ち上げ、音楽を通じて、復興に全力を尽くしています。その一方で、被災地の子どもたちの心をケアするRainbow for Japan kidsというプロジェクトを立ち上げて、多くの子どもたちをハワイへ継続的に送る活動もされています。今回はハワイから帰国したばかりのかのさんに、そのプロジェクトについて、語っていただきました。

Q. まず、このプロジェクトを立ち上げた経緯を教えてください。

A. 3・11東日本大震災は、自分の故郷におこった未曾有の出来事でした。私も被災し、海側の別邸の一部を海に流され、海沿いで家を失った叔父叔母を引き受けながら、無我夢中で支援活動に奔走していました。

そんななか、震災後一ヶ月にハワイの友人が立ち上げたNPO主催のイベントがあり、急遽ハワイに渡ることになりました。壊滅的な沿岸部の病院と連携をとって救急を受け入れていた、宮城県仙台市の東北大学病院への医療支援を集める為のイベントでした。一曲だけの参加でしたが、驚いたことに、そこで昔、一緒に仕事をしていたソニーミュージック時代の仲間と偶然再会したのです。彼女と一緒だったのは、日本航空の大久保さんという支店長さんでした。

私たちは、自分たちにできることはなんだろうと夢中で被災地の子どもたちの心の支援について話しました。それが、ものすごいスピードで進み、強い絆となり、Rainbow For Japan Kidsという心のケアプログラムが誕生し、継続的に被災地の子どもたちがハワイへ合宿旅行する、素晴らしい教育プログラムが生まれました。

日米協会、日本航空、ファーストハワイアンバンク、スタジオリム、そしてみやぎびっきの会がコアメンバーとなり、震災被災4ヶ月後からの開催に踏み切りました。

これは、すべての偶然、タイミング、という絶対的な御縁が重なり、ハワイに広がる温かいご支援、アロハの心、それぞれの強い気持ちの結束力が集まり、皆さんの思いが現実のものとして実り実現できました。

Q. 世界には、癒される国や場所がたくさんありますが、ハワイを選んだ理由は?

A. ハワイの思想にある、アロハの精神。これが一番の理由です。ALOHAって、Aは Akahai 思いやり 、Lは Lokahi 調和 、Oは 'Olu'olu 優しさ、Hは Ha'aha'a 謙虚 、Aは Ahonui 忍耐、それぞれの単語の頭文字をつなげたものなのだそうですね。

他を思う真心の文化は日本と近い感覚があるし、むしろ日本以上に、失ってはいけない大事な精神がハワイには今もなお、あふれています。「分かち合いの文化」、傷みや喜びをシェアする文化は、必ずや子どもたちの未来につながる一縷の光となってくれると確信しました。

ハワイほど、自然と一体化し、生きる、生かされることにまっすぐになれる国はないんじゃないかしら。震災で心に傷をおった子どもの心の支援にはこうした文化に触れることが必須と思いました。日系社会といった文化や歴史の側面も、子どもたちにとっては親しみを覚えてくれる要素となるはずですし、いろいろな意味で近い場所、第二の故郷と思ってもらえる場所だと思ったからです。

Q. お子さんたちが体験するハワイのヒーリングはどのようなものですか?

A. ウクレレファクトリー=コアロハでウクレレを作ったり、弾いてみたり、素晴らしいハワイのアーティストの演奏やフラを間近にみたりするのは、その空気を一緒に持つという上で貴重な経験です。コアロハファミリーと食べるBBQもなんともアットホームで楽しいひとときでした。

ビッグアイランドでは聖なる葉っぱ「ティーリーブス」でブレスレットを手作りするクラフト教室があります。まず森に入る時の神聖な歌(チャント)を間近で聞く。あの青空を突き抜けるような聖なる歌声に魂がしびれました。

森羅万象。私たちは生かされる者どうし、対話をしながら円を作るようにして生きていくのが自然なのだということをあらためて思い知らされます。今まで、空、木、水、海、土、雨、風、そんな自然に対して耳をかしてきただろうか。こんなふうに、いろいろなことを考えさせられるのは、ヒールする、される、という感覚に触れていく入り口となるのだと思います。

ティーリーブスの苗を子どもたちみんなで植えました。大人になったら、結婚したら、子どもを連れてとか、未来に輝いた自分になってここでまた会おうという話をしました。ひとりなんかじゃないと。

饒舌なセラピストの癒しの言葉なんかより、子どもたちにとっては黙々と苗を植える瞬間が何にも代えがたいヒーリングになっていたかもしれません。沈黙、潮騒、海風、見守る大人たち、歌声。涙がとまりませんでした。

Q. お子さんたちの受け取り方や反応、変化はどんな感じでしたか?

A. いろいろです。私たちアーティストが願うことは、子どもたちの心に響くものが一つでも増えてくれてそれぞれの将来の可能性につながっていってほしい、ということにつきます。そのためには 必要なときは歌い続けるし、沈黙もする。

一生懸命、このプロジェクトに汗水ながす大人を子どもたちが見て、何か大切なことを感じてくれたらいいですね。これから先、それぞれの円を描きあうための基準になってくれたらと。その子の基準が少しは、思いやりであふれるものになってくれたらと。

Q. ハワイならではのヒーリングは、どんなものですか?

A. 他のための愛、という感覚が根底に深く流れているところですね。 我欲が圧倒的にないところがとても惹かれるところです。その精神性はどこか神道的であったり、あるときは仏教観にも通じます。だから日本人としてはどこか親しみが湧く感覚になるのだと思います。

自然に対してもそうですね。人間も植物も上下はなく、むしろ自然界にたいして敬う心が大きいです。自然との調和、とよく軽く口にしてしまいますが、それは大変難しいこと。しかし、それとヒーリングという行為は表裏一体です。ハワイでは雑音なしに、その表裏一体を体験できる機会がいっぱいあるのは素晴らしいことですね。

Q. かのさんの感じるハワイの素晴らしいところは、具体的にどういうところでしょう?

A. ハワイは包み込むような「思い」にあふれています。それはアロハの精神から来ている思いですね。それは、こんな時代だからこそ、より世界中の誰もが望んでいることと隣合わせのような気がします。アロハの精神を自分なりにもつことで、ささやかな自分の一日でさえも輝いて見え始めます。そこが最大のハワイの素晴らしいところでしょうか。今までは、ハネムーン旅行にハワイ、というイメージが強かったのですが、今は、スピリチュアルな聖なる地、浄化をしてくれる特別な場所、という捉え方をしています。

Q. この活動を通じて、かのさんご自身に何か変化や発見はありましたか?

A. 誰かのために何かをすることは、まずは自分を愛さないと何も始まらないということに行き着きました。自分を愛す作業がとてもむずかしいです。今まで謙遜の文化、古い日本文化にどっぷりとつかってきた半生でしょう。そう簡単には身軽になれない。

でも少しずつ、出会いからもらった言葉、考え方をシェアすることで、今凝り固まった自分の「思い癖」を解く作業をしています。そこからですね。あと一年くらいしたらすこしは自分を好きになっているかなと。そうしたらもった皆さんとみる今日が美しいものになっているかなと。その日が来るように、ハワイでの貴重な経験を増やしていけたらと思っています。

Q. 今後、このプロジェクトはどのような展開をされていくか、ヴィジョンなどがあれば。

A. 子ども支援、震災支援は、宮城県仙台市に事務局を置く「みやぎびっきの会」、そして「びっき子ども基金」を中心に。そして震災以外の心のケア、医療支援を中心としたグローバルな支援活動を今年始動させます。それは「Over the rainbow」と名づけました。今後発信をし、皆さんによびかけていきたいと思っています。

>>第四回



かの香織
音楽家、作詞作曲家、歌手、音楽プロデューサー

国立音楽大学声楽科卒
宮城県出身

バンドデビューを経て、91年アルバム「Fine」でソミーミュージックエンターテインメントよりソロデビュー。坂本龍一、葉加瀬太郎、清水靖晃、ゴンチチ、クレモンティーヌ、ベルトラン・ブルガラ、エール、ほか海外アーティストでは、スティービーワンダー、エブリシングバットザガール、屋敷豪太らとの海外レコーディングなど、多数のアーティストとコラボレーションに取り組む。現在までに18枚のソロアルバムを発表。独自のアーティスト活動の他、八代亜紀、坂本真綾、ユンソナ、小柳ゆき、芦田愛菜、CM音楽、劇伴他、様々なフィールドへの楽曲提供、作詞作曲家として活動。

近年では、実家の造り酒屋「はさまや酒造店」の12代目を継承。アーティストの視点で食の分野においてもクリエイティブの世界を広げている。

震災前よりチャリティー活動に参加。一般社団法人「みやぎびっきの会」理事として音楽を通し、故郷のために、子どもたちの心の支援を中心に支援活動に奔走する日々を送る。2012年、世界中の傷ついたすべての人達にむけてNPO法人「Over the rainbow」設立。音楽や食を通して本格的に、生涯のミッションとして、支援を主宰する。

かの香織オフィシャルウェブサイト http://www.caolina.net/
Twitter http://twitter.com/CaoliCano
自然のレッスン http://shizennolesson.com/
はさまや酒造店 http://e-na.co.jp/bansui/


みやぎびっきの会プレゼンツ 東日本大震災復興支援LIVE 2012
■日時:9月13日(木) 開場17:30 開演18:00 (~21:00)
■会場:東京・渋谷公会堂  http://shibuko.com/
■主 催:一般社団法人みやぎびっきの会
■企画・制作:一般社団法人みやぎびっきの会
■協力:ニッポン放送
■出演者
 みやぎびっきの会
 さとう宗幸 / 稲垣潤一 / 小柴大造 / 遊佐未森 / かの香織 / 山寺宏一 / 小川もこ
 ゲスト
 さだ まさし / 南 こうせつ / 八神純子 / 涼風真世 / 塩谷 哲/ Fried Pride /
 サンドウィッチマン / 南海キャンディーズ / and more ...  (敬称略)
■料金:\6,000 (全席指定) 未就学児入場不可
■チケット一般発売 7月29日(日) AM10:00~
イープラス http://eplus.jp
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード:177-280)
ローソンチケット 0570-084-003 (Lコード:76477)
■お問合せ:ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00~19:00)
■収益金は「一般社団法人みやぎびっきの会」を通じて、
東日本大震災で被災した子どもたちを支援する【びっきこども基金】に送ります。

一般社団法人みやぎびっきの会 びっきこども基金
2005年よりチャリティ・コンサートによる収益金で、宮城県内のこどもたちが吹奏楽部で使用する楽器のリペア支援を行ってきた「みやぎびっきの会」。2011年3月11日の東日本大震災を受け、活動の幅を今まで以上に広げ、また長期的な視点でこどもたちを援助していく為に、2011年4月に一般社団法人化とともに基金設立いたしました。「びっきこども基金」にお寄せ戴いた寄付金は、子どもたちの支援にのみ使わせて戴いています。

びっきこども基金 http://bikkifund.net/


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第四回 Keikoさん(ヨガインストラクター)


今こそ、リストラティブヨガが
必要とされる理由。



ひと言でヨガと言っても、さまざまな種類があります。 「回復させる、元気を取り戻す」という意味を持つ、 リストラティブヨガを教えているKeikoさんのクラスは、 的確で安全な指導と可愛らしいキャラクターで、多くのファンがいます。 Keikoさんいわく、今だからこそ、リストラティブヨガが必要なのだそう。 リストラティブヨガとはどういうヨガなのか。なぜ、今こそ必要なのか。 そのあたりをおうかがいしてみました。

Q. まず、Keikoさんのヨガとの出逢いについて教えてください。

A. 夫の転勤でロサンゼルスに滞在していた時、体も動かしたいし、アメリカ人の友人も欲しいから、ヨガでも始めようかな、と軽い気持ちでカルチャーセンターのヨガクラスに行ったのがきっかけです。その後、「ヨガって楽しい、なんていいものだろう!」とその魅力にはまり、ヨガ専門のスタジオに通い始めました。

Q. リストラティブヨガとはどういうものですか?

A. 英語のRestore「回復させる、元気を取り戻す」から来ています。リストラティブヨガでは、道具を使って体を支え、一つのポーズを比較的ゆっくりとホールドします。そうすることによって、常に「がんばっている」体と心、頭脳に休息する時間を作り、心身のバランスを取り戻します。そんなに動いていないのに、体の深い部分まで解け、開いていることに気がつき、驚くことがよくあります。

「結果」「効率」を求められる現代社会では、「頭をからっぽ」にする時間、体を完全にリラックスさせる時間、何かの要求に応えないでいい時間は、意外と少ないものなのです。がんばらなくても大丈夫、自分をそのまま受け入れる貴重な時間です。

Q. 今の時代に、リストラティブヨガが必要だと思われる理由は?

A. 現代社会では、常に「もっと」「よりたくさん」「多くのことを同時に」といった「行うこと」を求められます。学ぶこと、成功すること、結果をあげること。それは、自分の能力を最大限に使うことがこの社会では求められるからです。それ自体は非常に大切なことです。ただずっとがんばってばかりだと体のバランスが崩れます。

気力がなくなる、やる気が出ない、体がしんどい、と思うことが多々あっても、慢性的なストレスによる疲労感、体の緊張、リラックスできない状態が続いても、その対処の仕方が分からず、得てして、自分がそういう状態であることを無視、または放置しがちです。

「もっと」という努力とバランスを取るために、「手放すこと」も同時に学び、実践していく必要があります。「手放す」時間を取るということが生活の質を向上させることになるからです。リストラティブヨガの時間は、自分のための時間を生活のなかに取り入れることです。「もっと、もっと」という気持ちとバランスが取れ、今の自分を見つめていくことができます。リストラティブヨガのクラスに出ると、多くの方が、体と心の疲れが取れ、気力と活力が再び満ちてくるのを感じることが出来るようです。

特に、震災後いろいろなストレスのなかで生活している私たちには、必要なヨガではないか、と感じています。

Q. リストラティブヨガは専用の道具を使いますが、自宅で簡単にできるやり方があれば教えてください。

A. ベッド、枕、椅子、ソファ、オットマン、クッション…。お家にあるいろいろな道具が使えますよ。寝る前にごろんと仰向けになって、脚をベッドや椅子のうえで休めるだけで、一日の疲れが取れ、寝やすくなります。こちらのブログを是非ご覧ください。

Q. ヨガにもいろいろな種類がありますが、今、Keikoさんが教えられているヨガに辿り着いた経緯や理由は?

A. 私が通っていたロサンゼルスのヨガスタジオには、いろいろなスタイルの先生たちがクラスを受け持たれていました。どのクラスを受けても、とにかく楽しいのです。足元に水たまりができるくらい汗をかいて体をたくさん動かすフロークラスも楽しかったし、1時間半、数ポーズしかしないセラピューティックのクラスも、毎回体と心の発見があり、通い詰めました。

今、私が教えているのは、アイアンガーヨガというヨガに影響を受けた、ポーズの一つひとつを丁寧に行っていくヨガです。アイアンガーヨガのクラスに通い始めたのは、とにかく、「先生のクラスを1回でも逃したくない」という先生に出会ったからです。非常に落ち着いた彼女の指導に従っていくと、自分の体のくせ、傾向、弱いところ、強いところが分かります。

それを理解し、意識し、直していくと、だんだんとバランスが取れていきます。そのうち、自分の思考のパターンが分かるようになってきました。そうすると、その対処の仕方も分かるようになるので、突発的な出来事や自分が望まないことがおきても以前より大騒ぎしない自分に気がつきました。ヨガが体のことだけではなく、心にも影響する、と実感できたのです。

Q. Keikoさんがクラスで大切にしているもの、伝えたいことは何ですか?

A. 自分の体、自分の心とつながることです。人から見た自分、人と比較した自分ではなく、自分がどうしているのか、自分がどうしたいかに気がつくのは、意外とたいへんなものです。それを自分の肉体という、一番リアルなもの、そばにあるものを通して気づき、理解することが出来ればいいな、と思っています。

Q. ヨガ未経験の方に、ヨガの魅力を伝えるメッセージをいただけますか。

A. 私は小さい頃から、運動が苦手だったので、体を動かすことの楽しさを感じることができただけで、ヨガに出会えて本当によかった、と思っています。運動が苦手だ、ということがコンプレックスだったのが、ヨガのクラスで最後までついていけた!だんだんとポーズが長くとれるようになった!毎日、こんなに筋肉痛になるのに、またやりたいと思えるなんて、私の体も心も変化したんだなあ、と嬉しくなり、気がついたら、体力もついて、運動が苦手というコンプレックスまでなくなっていました。

そして、自分のなかに強くあった人と比べてしまう癖、「私はあの人よりできない」「私はあの人より優秀だ」と小さいことで気分が上がったり下がったりして疲れてしまっていたのが、ヨガを続けることで、向上心を残しつつも、今ある自分を認めることができるようになってきたかな、と思います。

また、ヨガにはいろいろな種類があるので、ご自分が長く続けられるものを選ぶことができるのも魅力の一つです。

Q. Keikoさんにとって、ヨガ以外でのセルフヒーリングの方法を教えてください。

A. 家族や友人と過ごす時間。好きな人たちとおしゃべりできるのって、単純に楽しいんですよね。でも、ヨガを続けるうちに、生き死にと関係のない失敗や恥は、同じ過ちを繰り返さない程度に反省した後、気に留めないようになりました。その習慣ができてから、特に「癒し」を意識することが少なくなってきたんです。

>>第三回



Keiko(奥野恵子)
1972年東京生まれ。立教大学卒業。

ロサンゼルスでヨガを学び、全米ヨガアライアンス認定500時間、リストラティブヨガティーチャートレーニング修了。アイアンガーヨガの指導者であり、Yoga Journal のアーサナコラム執筆者マーラ・アプト(Marla Apt)の アシスタントを3年間務める。ロサンゼルスの複数のスタジオでクラスを担当。

帰国後は、東京を拠点に精力的に活躍中。東京吉祥寺のSHIZENヨガスタジオ、青山のFurlaヨガで指導する他、東京代々木アンダーザライトでは、一般クラスに加えて指導者養成講座、リストラティブヨガ指導者養成講座の講師も担当している。体のアライメントへの理解と分かりやすい説明に定評がある。


ブログ「Yoga With Keiko」 http://yogainla.exblog.jp

吉祥寺 SHIZENヨガスタジオ http://www.shizenyoga.com
青山Fulraヨガ http://yoga.furla.co.jp
代々木アンダーザライト http://www.underthelight.jp

吉祥寺のSHIZENヨガスタジオでは、毎週火曜日17:30-19:00、Keikoさんが担当されているリストラティブヨガのクラスがあります。心身の疲れを解きほぐすのに、オススメです。
その他、Keikoさんのスケジュールは上記ブログにてご確認ください。


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mahina magazine



第三回 ゆんた美樹子さん
    (spaceship仙台ゆんた 主宰)

癒しとは、結果としてあらわれる、
双方に起こる電気交流のようなもの。



仙台で「虹の子ども園」という、シュタイナー教育の幼稚園を営むゆんた美樹子さん。 放射線量が高い地域のための乳幼児の母子週末保養プロジェクト 「ちいさなたびJapan」などの活動もされています。 美樹子さんがさまざまな活動を通じて得たものの中から、 今の時代に必要な力強いメッセージや知恵について、 たくさん語ってくださいました。

Q. 美樹子さんはさまざまな活動をされていますが、主にどのような活動をされているのですか?

A. 自宅を開放したコミュニケーションスペース「spaceship仙台ゆんた」にて、各年齢毎の親子育児クラスと、ちいさな保育の場「虹のこども園」を開き、シュタイナー幼児教育という観点から、乳幼児のお子さんの健やかな育ちをサポートし、育児に悩みつつ、自然にありのままに子どもたちを育てたいと直感的に感じているお母さん方の育児支援を行っています。

またこの経験を生かして、震災後は福島をはじめ、高線量地域に住む乳幼児母子のための週末保養プロジェクトを行っています。

Q. 幼稚園をやろうと思ったきっかけは?

A. 実は、自分から「やろう」と思って始めたことではないのです。
幼稚園を始めるということは、どんなにそれが小さな場所であっても、大きな社会的責任を伴うものですし、教材や設備を揃えるためのまとまった資金も、また自分の生活を支えていく経済力も必要です。

シュタイナー教育を学ぶまでは、仙台市保育士として公務員という保証された立場で勤めていましたので、自分で幼稚園を始めることはハードルが高いと感じていました。

養成コースを修了し、仙台に戻って来た時に、お子さんを持った後輩から「ゆんたで、子どもたちのための時間をつくって欲しい」というリクエストがあったのがきっかけです。仙台市を退職して、長らくアルバイト生活で勉強する身でしたので、もちろんお金はないし、シュタイナー教育の経験もまだ少ない。でも、何だかわくわくする気持ちが大きく生まれて来て、そこからは無我夢中でした。

シュタイナー幼児教育で使われる教材は、自然からお借りしてきたものがいっぱい。川にいってきれいな色や形の石を拾って来たり、松ぼっくりやどんぐり、今までは気づくことのなかった木の実を集めたり、シルクや綿の布をいろんな色に染め上げたり。

そうして、ひとつひとつ手作りしたり、準備をする中で、自分も幼心に帰って世界ととっぷりと出会い直す体験、身の回りの暮らしに丁寧に手をかけることの楽しさや喜びを味わうことができたと思います。

そうして、集まってきた親子さんたちと、自然食のおやつを手作りしたり、小さな手仕事やうたや遊びを楽しんでいるうちに仲間が増えてきて、一年経った頃には「ぜひ幼稚園を」という声が出てきました。

これにはさすがに覚悟が要りました。自宅でもある「仙台ゆんた」は本当に小さなおうちで、車の往来も多い街に近い場所にあり、また当時は庭もなく、とても自分の理想とする「幼稚園」とは正反対の条件だったからです。

何か「大いなるもの」に、試されているような気持ちでした。自分の求めることでなく、まわりの方々に求められることこそ、本当に挑戦するべきことなのかもしれないと思い、勇気の一歩を踏み出しました(笑)。

Q. シュタイナー教育とは、どういうものなのか教えてください。

A. シュタイナー博士が創始した「人智学」という世界観、人間観を土台に、子どもたちと関わる教育です。

1925年生まれのルドルフ・シュタイナーは、日本で言うと幕末から大正にかけて活躍したクロアチア出身の哲学博士です。自らアントロボゾフィー(人智学)という人間観、世界観を確立し、その哲学は例えば教育の他にも、シュタイナー医学、農業、社会学、建築、芸術、自然科学と多岐にわたり、各分野で実践されています。

「○○教育」と言いますと、何かメソッドや方法論を想像してしまいがちですが、そういったことからは、実は全く対極にあるんです。

人智学では、宇宙を含めた世界そのもの、見える世界と見えない世界ひっくるめて全部繋がっていると考えます。そうした世界に私たちは在り、そこに自分の意志で、時と場所と親を選んでやってくるのが子どもたちで、それを繰り返しているのだ、と。

そして世界は「精神の世界」「物質の世界」「魂(こころ)」というそれぞれに法則がある3つの世界で成り立ち、そこに私たち人間も存在している、と考えています。この”法則”を見つけ出したのが人智学の大きな特徴だそうです。

シュタイナーのこうした世界観は、突然創られたオリジナルではなく、綿々と人間が積み重ねて来た太古からの「智慧」の進化形、結晶化の一つ、といえるでしょうか。

シュタイナー教育はキリスト教ですか、と問われることがありますが、決してそうではなく、厳密に言えばどの既存の宗教にも属しません。例えば、ヨーロッパで派生したものなので、文化背景としてキリスト教があり、季節の祝祭もキリスト教行事に関連して祝うことが多いのですが、人智学では東洋の多くと同じように、私たちはカルマを縁として転生を繰り返していると考えています。

また、私が興味深く思うのは、シュタイナーはこうした「世界の深い智慧」を、これからの時代の人間は「明瞭な自分の思考」により、日々の暮らしの中で辿り着くことができる、という「真の魂の自由」の可能性を提示したことです。

かつて「智慧」は太古より賢者、聖者、預言者、求道者、秘儀者など、ごく一部の人間にのみ伝えられ、民衆は彼らを通し「信仰」という力を借りてしか辿り着けなかったことでした。

しかし「現代」に生きるこれからの人間は、時に「盲目」となる信仰から解放され、ひとりひとりが自分の意識を高めることでそれらに近づくようになる、と言ったのです。 21世紀になった今、多くの人たちが意識的に目覚めて、つながり合う時代になってきましたが、シュタイナーさんは、そうした流れを切り開く先駆けのような方だったのではないかと思います。

ですから、こうしたシュタイナー教育は、一言で説明できない事もあり、具体的にお伝えするのがなかなか難しいのですが、大きく言いますと、子どもたちの成長を、7年ごとに段階づけて考えています。そして7歳までの乳幼児期は、人生を健やかに生き切る基本となる肉体を育てる時期なので、その力を奪うような知的な働きかけを意識して控えます。

例えば「概念」です。言葉や数、うたを「ドレミファソラシド」といった音階で表現すること、時計の読み方を教えたり、時刻を意識させて子どもたちを行動させること、物事を言葉で「説明」して理解させようとすることなどは、歯が生え変わり、基本の体つくりが終了したサインとみなされる7歳以降、それまで肉体を作るために働いていた力が、記憶力に変容して概念理解等が出来るようになってから行うべきことと考えています。

体づくりの真っ最中の幼児期は、五感をフルに使い、手足を動かして、この世界と直接関わって行く事が大切です。そのために、シュタイナー教育では自然物を大切にしているのです。子どもたちが降り立ったばかりの、この地球という物質界の本質的な美しさ。鉱物、植物、動物、そして人間で成り立つこの世界としっかり出会い、仲良くなるために、「自然界に存在する本物」を与えることが大切なのです。

そして何よりも大切なこと、それはすべての教育は、大人にとっての自己教育であるということ。自分の周りにあるすべてを善きものとして吸い込む幼児と共にいる大人の行為、思考、存在そのものが、一番強く教育として働きかけるということを、常に忘れずにいること、それが私の考えるシュタイナー教育です。

Q. 美樹子さんが伝えたいシュタイナー教育は、どんなものですか?

A. シビアな話をします。日本は戦後、先進国として世界に認められ、飢えや貧困から脱出するために、本当に生真面目によく働いてきました。そうして、世界が驚くべきスピードで復興し、誰もが認める先進国となり、戦前までは珍しくなかった飢え死にすることもほぼなくなりました。

しかし、突き進んだその先は、バブル景気に浮かれた末に道に迷い、飽食の末に食べ物を捨て、癌で死ぬ事が当たり前になり、大人の金儲けのために子どもたちがゲームに夢中になり、自殺を選ぶ方が年間3万人、そして原発が爆発した今の日本です。

学校は今、問題だらけだと言います。子どもたちが大変だと言います。しかし、子どもたちは、いつでも社会の鏡なのです。もっと小さく言えば、まわりの大人を映し出す鏡なのです。大変な子どもたちが多いということは、それだけ私たちの社会が今、大変な問題を抱えているということです。そのことを、私たちはもっと真摯に受け止めなければならないでしょう。

生きるという事を、暮らすということを、何かに頼ろうとせず、自分たちのところに、もっとしっかり引き戻さなければなりません。大きな問題が次々に起こる今の日本において、ひとりひとりが自分の足で立ち、自分の頭で考え、自分の人生を生きようとすることがとても大切です。そういった力を、大人がまず自分で育てていくこと。何度も繰り返すようですが、子どもたちは、いつも大人の在り方を感じています。

それと同時に、「私たちをとりまく世界の美しさ、喜び」を沢山伝えていきたいです。シュタイナー教育の何かを目にされた方は、教室の風景や子どもたちの描く水彩画やエポックノート、手作りのおもちゃや作品の美しさに驚かれた方も多いでしょう。

テレビ文化が浸透している現代社会では、キャラクターものを持ち込まないようにしている多くのシュタイナー幼稚園を特殊に感じられることもあるようですが、この世界の光を通した全ての色彩、物質の織りなす自然から生まれた全ての形の美しさ、そういったものを全身が感覚器官になって味わえる幼児期に、目先に刺激にばかり訴えるキャラクターがその出会いの邪魔をしてしまうことは、本当に勿体ないことです。本来どの人間も、溢れんばかりの芸術性を携えて生まれて来ているのです。

 

Q. 震災にまつわる活動もされていますが、震災の前後で、暮らしの中での感覚や生きることの意識で変化したことは何でしょうか?

A. 震災の時には、卒園を目前にした子どもたちの延長保育中でした。
全員がテーブルの下に隠れて無事でしたが、2万人の方が亡くなり、私も仙台で活動していた「あんしんエネルギー未来プロジェクト」の仲間を津波で失いました。

そして、原発事故。原発の危険を知り、そのことを伝える活動をしたり、放射能が及ぼす影響についても少しは知っていたので、震災に続く事故に、初めて心が「絶望」という言葉に触れました。ふるさとが汚染されたという悲しみは、まだ受け止めきれていないように感じています。

いろんな思いが日々湧き出てきます。大変な境遇に陥っている人たちが沢山います。皆で励ましあって日々を何とか生きています。

しかし、生きる事に希望をもっている自分がいます。想像するのも恐ろしかった原発事故を経て、それでも希望を抱いて、元気に生きている自分がいる。自分でも、驚きです。

放射能汚染がまさか自分の土地で起きるとは。その「まさか」こそが世界に対して「ひとごと」であった姿勢なのでした。

今までも、先住民族の方々の苦難、戦争、紛争の惨禍にあった方達、世界の苦難を背負わされている子供たちのことを忘れてはいけないという思いがありましたが、どこか「恵まれた国に住む人間」が忘れてはいけない、という意識がありました。他者の痛みに寄り添うとはどういうことか、みんなひとつ、ということはどういうことかを、改めて深く感じさせられています。

Q. 傷ついた人や弱者に対してのサポートをしていくうえで、まずはご自身の土台をしっかり作ることが大切だと思います。そういうために何かやられていることはありますか?

A. 自分自身の土台つくりいうことでは、やはりシュタイナーの人智学は少々の雨嵐にはびくともしない(笑)、大きな礎となってくれています。見える世界と見えない世界はつながって一つであるということを理解しようとすれば、より多くのことを安心して受け止められます。

もちろん、まだまだ道半ばですから、色々な感情に悩まされる事はしょっちゅうですが、そうしている自分を見守るもうひとりの自分の視点があるということは、大きな助けになります。

また、人智学には、沢山のシュタイナー以前から伝えられて来た多くの智慧が織り込まれているように、私たちの周りには、こどもたちを含めたすべての存在から学びを得られる機会に溢れています。そういったこの世界の智慧の輝きを、いつも心を開いて受け取りたいと願っています。

実は、新潟の山間部にもう500年以上にわたって綿々と受け継がれて来た、室町時代からの民俗芸能の舞を10年近く続けています。発表会はおろか、誰かに見せることはなく、ただただ身体研究として踊っています。もう80歳になられる先生が、人間的にも本当にすばらしい方であり、自分のからだと心に静かに向き合い調整する貴重な時間となっていますが、こうした日本の古い民俗芸能の中に隠されている様々なメッセージもまた、シュタイナーの思想とリンクしていることが大変多くて興味深いです。世界の普遍的な在り様は、古今東西変わらないということなのでしょう。

Q. さまざまなサポートの中で、多くの人に癒しをもたらしている美樹子さんが、辿り着いた「癒し」とはどういうものですか?

A. 癒しとは、結果としてあらわれる働きなのではないでしょうか。
もたらしている、という気持ちも、辿り着いた、という実感もないのですが、きっと癒しというのものは、一方的な流れでは決してなくて、双方に起こる電気交流のようなものではないかと感じています。

Q. ご自身で実践されているセルフヒーリングの方法は何かありますか?

A. ひとつは、「虹のこども園」が始まる前に教師で向かいあい、ロウソクを灯して唱えるシュタイナーの「魂のこよみ」と「ハレルヤ」のオイリュトミー。心と体と教室が清まる朝のひとときです。

ふたつめは、子どもたちと唱えているお帰りのお祈り。「私のあたまも、私の足もみんな神様の姿です」という言葉から始まり、存在する全てに神様の姿が見えますという、八百万の心を詠い、「だから怖いものは何もありません。私たちの周りには愛だけがあるのです」と結びます。この祈りが、どれだけ自分に日々力を与えてくれているか。感謝の気持ちでいっぱいです。

三つ目は、ホオポノポノです。これは、詳しく知っていらっしゃる方も多いでしょう。よくできた古来からハワイに伝わるセルフヒーリング法の現代版です。どんな時でも、小さな心の引っかかりにはすかさず、「ありがとう。ごめんなさい。許してください。愛しています」私たちが伝えていきたい深い智慧の一つだと思います。

>>第二回



ゆんた美樹子 1973年生まれ
シュタイナー幼児教育者、自然育児コンサルタント

仙台市保育士として保育所や児童相談所で7年間勤務後、
シュタイナー幼児教育者養成コースに学ぶ。
2006年より自宅を開放した
コミュニケーションスペース「spaceship仙台ゆんた」にて、
各年齢ごとの親子育児クラスと、
ちいさな保育の場「虹のこども園」を主宰。

子どもたちをありのままに、
健やかに育てることが困難な現代において、
自然育児に光を見いだす母親と子どもたちのための
育児サポートを行っている。

福島、岩手、京都などでシュタイナー育児講座や
ワークショップを開催。

音楽と旅と平和を愛し、シュタイナー教育には、
人間の本質的な「魂の自由」を
一番大切にしている在り方に魅力を感じている。

福島第一原発近くの森暮らしの経験などから、
原発に頼らない自然に即した暮らし、
先住民の暮らしに学ぶ活動も行い、
震災後はアメリカ南西部先住民ホピ族政府を訪問・交流したり、
福島など高線量地域に住む乳幼児母子の
週末保養プロジェクトを行っている。

母子週末保養プロジェクト ちいさなたびJapan代表
HOPI JAPAN代表

仙台ゆんたホームページ http://web.me.com/yunta/
ちいさなたびJapanホームページ http://chiitabi.com/

ちいさなたびJapanの仙台・保養プログラムは、9月と10月を予定しています。そして、東京での「ちいさなたびワークショップ」が始まります。7月12日(木)、渋谷・デイライトキッチンにて、「ちいさなたびワークショップ ~これからの新しい普通の暮らし方」第一回 玄米のとぎ汁乳酸菌ワークショップを行います。今、乳酸菌や酵素といった、目に見えない小さなものたちの大きな働きが、とても注目を集めています。お台所にあるもので、誰でも簡単にできる乳酸菌起こしとその利用法を、ぜひご一緒に体験しましょう。

詳細は、ブログにてご確認ください。 http://ewproject.exblog.jp/


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>>第一回・特別編

第二回 深澤里奈さん(パーソナリティ、茶道家)

一服のお茶がいざなう、
自分の中に眠った心の調和。

かつてアナウンサーとして活躍されていた深澤里奈さん。
現在、茶の湯をもっとカジュアルに楽しみながら、
心の調和へと導くナビゲーターのような存在として、
新しいスタイルの茶の湯を提案する
ワークショップ「tea journey」を展開しています。
今回は、茶の湯に対する思いや、
「tea journey」に込めたメッセージについて語っていただきました。

Q. まずは、お茶を始められたきっかけを教えてください。

A. 実際にお稽古に通い始めたのは、自ら祖母に願い出てからです。
子どもの頃、近所に住んでいた祖母宅へしょっちゅう遊びに行っていました。祖母は台所に立つと、私のために心地よい音をさせて、よく抹茶を点ててくれました。

台所の窓から差込むやわらかな光に包まれた祖母の背中と、立ち上る湯気、そしてリズミカルな音と鼻をくすぐるいい香り。

これが、私にとっての日常の抹茶でした。日常の中にあるこの安らかな空気を、私もまとえるようになりたい。そう思って、15歳の時に「私もお茶を習いたい」と祖母にお願いしたのです。

Q.「tea journey」というネーミングに込めたメッセージを聞かせてください。

A. 「tea journey」の目的は、「心の調和」です。
茶の湯というと、どうしても決まり事の多さや、着物、正座と、ハードルが高いと思われがちなのですが、私が自身のワークショップを通じて皆さんにお伝えしたい、あるいは共有したいと考えているのは、一服のお抹茶に向き合うことで、自分の中に眠っている心の静けさに触れることであり、それを通じて心を調和すること、また調和した心をもって、誰か大切な人と心を通わせていくことなのです。

それはまるで、心の旅の始まりのようです。

「一服のお茶で、心の旅をしませんか?」
そんな思いで、「tea journey」と名付けました。

Q.「tea journey」のお教室の内容や雰囲気を教えてください。

A. 先に述べた通り、「tea journey」の第一の目的は「心の調和」であることから、どのクラスでも(現在は月に4クラス。それぞれ月に1回開催)、最初に呼吸を通した「ティーメディテーション」を行います。

難しいことではありません。リラックスした状態で、自分の呼吸に意識を向けるのです。すると、自然と呼吸は深くゆったりとしたものへと変化し、より心の静けさに触れやすくなります。

茶の湯とは、ありきたりの生活の中にこそ喜びを見出し、私たちをとりまく自然に感謝の気持ち呼び覚ますものであり、そのためにはまず、自分こそが自然の一部であることを思い出さなくてはなりません。そして呼吸は、それらに気づくチャンスをたくさんくれるのです。

場所のエネルギーも大切にしているので、私自身が気持ち良く過ごせるスペースを選んでいます。現在は東日本橋と表参道で行っていますが、いずれもヨガスタジオ内であり、柔らかな光が差し込む落ち着く空間です。

全く経験のない方でも、緊張することなくひとりでお茶を点てられるようになるクラスから、継続的に学んで作法を身につけていくクラスもあります。

そして特別なクラスとしては、オーガニックなお食事を共にし、家族のようにそのエネルギーをシェアする「sharing tea journey」というクラスもあります。こちらでは、私が毎月気づきを得た本を朗読するので、まさに「ひとつであること」を実感できるでしょう。

Q. アナウンサー時代は慌ただしかったと思いますが、お茶との距離感は今と比べてどうでしたか? あとはその時代の、自分を癒す方法などは?

A. 正直言って、アナウンサー時代はお稽古に通う時間を思うように取れませんでしたし、時間があっても、疲れ果てていて通えなかったことが多かったです。それでも、這うような思いで行った稽古場で過ごすお茶の時間は、普段の生活と時の流れ方が全く違っていて、「何か大切なもの」を取り戻せるような気がしていました。

その「何か大切なもの」をなかったことにするような誤摩化しの生活は、本物の生活ではないと感じていましたし、それを忘れないためにも、お茶の時間はかけがえのないものでした。

当時は、あまりに疲れていて、「何かをする」ことで自分を癒すということはできなかったと思います。誰かに触れてもらって(オイルマッサージなど)、やっとエネルギーを取り戻していたような感じでした。

Q. 茶道は禅の世界であり、ヒーリングそのものだと思います。お茶がもたらすヒーリング感を深澤さんの言葉で表現すると、どういう感じになりますか。

A. 「ヒーリング」という言葉を聞くと「癒し」を想像し、その言葉からは「気持ちのいいこと」「リラックスできること」「安らぐこと」「喜ぶこと」などが連想されますが、深意では、自分の生命エネルギーが弱まった時、なんらかの力によって一定の位置まで高めることができるということなのでしょう。

セルフヒーリングとは、その力を自分自身で発揮することができるということですが、まず、そのためには、自分自身のカラダの構造を理解しないといけませんし、また頭で考えるのではなく、感覚で感じなければなりません。

また、カラダ同様、心にもアプローチをしなくてはなりません。自分自身の核となるものをつくり、生きていれば必ず遭遇する現象(出来事)と、自分との関係性を深く見つめる必要があるでしょう。

茶の湯には確かに、根底に禅のスピリットがあり、「茶禅一味」という言葉もあります。ただ、現在私たちが茶の湯を楽しむときというのは、むしろ、客(お茶をお出しし、もてなす方)と亭主(お茶を点てる、自分自身)の間で、この一瞬しかない時間に全身全霊で心をこめて美味しいお茶を点てる、そして、飲んでいただくというとてもシンプルなやり取りがあって、シンプルだからこそ、雑念から解放されるという特性があるのだと思います。

美味しいお茶を点てるには、また、一期一会と表現されるその瞬間に、最高であるためには、その人が普段どのように生きているかが非常に重要にです。

だからこそ、カラダや心とどう向き合うのか、自分とはどんな人間なのか、感じたり考察する必要があり、そういったことを深めていく中で、自分を自分の力で安定させられるようになってくるのだと思います。

Q. これまで長年学ばれてきたお茶の存在や価値観は、ご自身にとってどんなものでしょうか?

A. お茶の存在は、日常そのものです。
茶の湯が日常とかけ離れてしまったら、意味がありません。

特別な時に、特別な人が、特別な服を着てなされるものだけが茶の湯だとしたら、それは日常ではありません。先にも記しましたが、茶の湯は、「ありきたりの生活の中にこそ喜びを見出し、私たちをとりまく自然に感謝の気持ち呼び覚ますもの」です。だからこそ、日常でなくてはならないのです。

稽古を始めてからしばらくの間は、私にとって茶の湯は「特別なもの」であり、非日常でした。けれども今は、親しい友を招く際、快適な部屋、手抜きしないお料理、もちろんお茶などを用意し、気持ちよく過ごしてもらうことも茶の湯なのです。

Q. お茶というと、様式美のようなものばかりが目立って、なかなか近寄りがたいのですが、身近なものとして捉えるには、どうしたらいいと考えていますか?

A. 何事もそうですが、茶の湯にも色々な面があります。
着物を着て、お茶室の中で行われる茶会もあれば、日常的に自宅でいただくお抹茶もあるわけです。

まずは、「飲料である」ということを思い出していただきたいです。

大切な人に、頑張って美味しく紅茶を淹れようとしたことはありませんか?
それと同じように、「美味しいお抹茶を点ててみたい」というところから始めていただければと思います。

いくらきっちり型に沿ってお茶をお出ししたとしても、そこに「心」がなければ、それは単なる「ショー」となってしまいます。

Q. ヨガ、マクロビやローフードを初め、さまざまな優れたメソッドを経験されていますが、現在の深澤さんのライフスタイルや食に対する価値観は、どこに着地した感じですか。

A. 偏らず、全体的に快適にしていくというのは、実は難しいことかもしれません。
私も、頑にお肉を避けていた時期がありましたし、ストイックにヨガのプラクティスに励んでいたこともありました。しかしながら、生きていく上で一番大切なことは「人生を楽しく生きる」ことであり、自分にとっての「本当の楽しさ」は何かを、きちんと知らなくてはなりません。

色々なことを試し、学んできたお陰で、感じ取る力は以前よりもグンと高くなりました。
私は、興味があることは必ず挑戦し試しますが、しばらく続けてみて自分のカラダに合わなければすぐにやめてしまいます。一番怖いのは、自分のカラダの声を聞けずに、頭で思い込んでやみくもに続けてしまうことだと思います。

分かり易く言えば、お肉を食べなくてもいい、でも食べたいと思ったら、思い切り味わって食べればいいのです。

楽しんで生きている人は、必ず他人を幸せにします。自分以外の人を幸せにするために生まれてきたんですから、やはり楽しく生きなければいけませんよね。

Q. お茶以外で、深澤さんにとってのセルフヒーリングの方法があったら教えてください。

A. 大好きな人たちのために、自分ができることをする瞬間です。それは、お料理を作ることや、手紙を書くことや、抱きしめることです。

大好きな人たちに、喜んでもらえる瞬間は、実は自分が一番嬉しいものです。

>>第一回・特別編



深澤里奈
1974年東京生まれ。
フェリス女学院大学卒業。

1997年(株)フジテレビジョンにアナウンサーとして入社し、
様々な番組を担当した後、2004年退社。
その頃から、自己の内なる声と向き合うライフスタイルへと移行し、
ヨガや菜食などを取り入れながら、心身の「美」に関するテーマを中心に、
各メディアでパーソナリティとして情報を発信し続けている。

中でも、15歳より稽古を開始した茶の湯に関しては、
江戸千家十世家元・川上宗雪氏のもと、
2008年茶の湯師範としての道号「深澤里雪」の相伝を受けた後、
2009年より心の調和を第一の目的とした、着物と正座を必要としない、
全く新しいスタイルの茶の湯ワークショップ
「tea journey」を立ち上げ、展開。

呼吸から始まるそのワークショップは、
訪れた人々の心を穏やかにするとして、既存のものと一線を画している。
現在メディアでの活動と平行して、
年間のべ1000人弱の生徒と交流を持ち、
茶の湯がもたらす心の調和、平穏を伝える活動を精力的に続けている。

「tea journey」ホームページ http://www.teajourney.net/
深澤里奈オフィシャルホームページ http://www.rinafukazawa.com/

「tea journey」のワークショップは、毎回人気を集めていて、
何と、今年の5月で3周年を迎えられたそうです。
今後もワークショップが開催されますので、
ご興味のある方は、ホームページをチェックしてみてください。
深澤さんの茶の湯に対する思いを、
さらに知りたい方には、こちらの本もオススメです。

お茶のある美しい暮らし~心が豊かになる茶の湯の旅 tea journey~
ワニブックス ¥1,575(税込)


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特別編 EPOさん(歌手、セラピスト)

私のヒーリングのルーツは、
ハワイのカフナから習った「秘儀」。

第一回のインタビューで貴重なお話をしてくださったEPOさん。

原稿を書きながら、自身がヒーリングを学んできた今、 さまざまなことを思い出してみると、 かつてハワイのカフナ(kahuna:シャーマン、司祭のような人)に 「フナの教え」(huna:隠された秘密という意味)を学んだことから、 ずっとすべてが繋がっていることに気づいたそう。

なので、今回のこのコーナーでは「特別編」として、 EPOさんがカフナから学んだことについて、 さらにインタビューさせていただくことになりました。

Q. 白人で唯一、ハワイのカフナを受け渡された先生から「フナの教え」を教わったそうですが、そのときのエピソードを教えてください。

A. いくつかのエピソードをご紹介しますね。
古代ハワイの人たちは、毎朝、瞑想をして、オーラの浄化をする方法を知っていたので、心も体も、たいへん健康だったそうです。彼らの大切な秘技もしくは秘密は、ヨーロッパからキリスト教が入ってきたことによって、大きな影響を受けました。

キリスト教が「唯一の神」を広げるために、古代から伝わるハワイ人の信念体系や秘技を使うこと禁止したために、おそらくハワイ人が日常的に行っていた心と体のセルフ・ケアの伝承も、だんだん行われなくなったものと思われます。また、ヨーロッパ人が持ち込んだ疫病によって、たくさんのハワイ人たちが亡くなったとも聞きました。

私が習ったハワイ人の先生は父親の代から、古代ハワイアンの末えい、カフナからとても信頼されている人だったそうです。おそらく、カフナになる人は、心理学や、ヒューマン・エネルギー・フィールド、言葉に宿るエネルギーの力についても、潜在的に深く理解していたのではないかと思います。

今から思うと、当時学んでいた、NLP(神経言語プログラミング)は、言葉に宿る力を信じ、言葉をシンボル的にクライアントに使って、悩みの領域から、望む現実へと連れ出したり、望む自分を潜在意識レベルで設定しそれを実現させるという技術ですので、言葉や音の力を重んじていたフナとは、大きな共通点がありました。

ですから、カフナは、ヒプノセラピーや、NLPに共通するものを感じていたのかもしれませんね。

彼が教えてくれたことの中に、いくつか心に残る言葉がありました。

「私たちはすべてであり、その中の一部でもあります」
「自分が信じているものも、すべてであり、その中の一部です」
「ここですべてを学ぶものが唯一と思わず、
 様々なものにオープンに自己成長を成し遂げてください」

  なぜ彼は、この言葉をしつこく私たちに話してくれたのか、後になってそこに深い意味があることを知りました。

Q.その言葉はEPOさんにとって、どのようなことだったのでしよう?

A. BBSH(バーバラ・ブレナン・スクール・オブ・ヒーリング)で、ヒューマン・エネルギー・フィールドについて学び始めた時、初めて人間のエネルギー構造について知りました。カフナである彼が私たちに伝えたかったことは、まさに、人間が存在するための基本のようなものでした。それは、思考体系が現実を作るというものです。

人のエネルギーの第7レベル(チャクラではなくエネルギーフィールド)は、「自分は宇宙の全体であり、宇宙の一部である」と説明されます。カフナが言う、「私たちはすべてであり、その中の一部でもあります」

この言葉が意味するものと、どこか似ていないでしようか?

第7層では、私たちは、自己の不完全さの中にある完全なる物を経験する必要があります。今から思うと、カフナが私たちに伝えようとしていたことは、このことではないかと思うのです。

たとえば、60%の私を完璧に生きることができたら、それは、100%オッケーなのだと自分に受け入れましょう、ということなのかもしれません。

Q. 臨床の中で、それはどのように理解されていますか?

A. 皆さんにもわかりやすく説明するために、過去の私が体験した自分のプロセスを例にご紹介しますね。

私は、子供の頃から自分は長くは生きないだろうと思っていました。元気で活発でいい子と思われている内側では鬱々としていて、隠れて両親に遺言まで書いていたような子供でした。

母との関係で、「自分はいい子でなければならない」そういう思い込みをしていた私は、思考体系のレベル、第7レベルで、「いい子でなければ愛されない。だから、いい子でいなければダメ」と、そのように設定されていました。失敗したり、親や先生から叱られたり、また、もっとよくなるための指導を受けただけで、必要以上に落ち込むような子どもでした。

何故なら、自分には失敗という経験は許されないと思っていたからでした。そして、ありのままの自分を許していない自分は、他人にも、いい人、いい子を要求します。そういう思い込みは相手に投影されて、「いい人でないあなたはダメである」と、のびのびと自分らしくしている人に対しても批判的な自分がいました。

第6レベルで、無条件の愛に混乱していた私は、第5レベルで言うところの、人間の「神聖なパターン」、たとえば花が花になるように、雪の結晶があのような形になるように、創造主が作ったありのままのパターンの存在を理解できていませんでした。

ここにエネルギーの欠如が起きているので、第4レベルでのニーズである、人間関係に大きな問題をかかえるようになります。他者に対して愛を供給し、人からの愛を無条件で受け取ることにも苦痛さえ感じていました。

第3レベルのニーズは、一貫性と理性。これは愛するけれど、これは愛さないというように、一貫性に欠けた状態のまま、長い間、誰かの望む自分を生きていたために本当の「自分は誰なのか?」ということさえわからなくなってしまいました。

第2レベルは、愛に満ちたポジティブな方法で自分とつきあうというニーズがある場所ですが、自分が誰なのかも見失っていた私は、自分を大切にすることができません。それに、「いい子でない自分自身」を愛することができないので、「そういう自分は存在してはならない」という状態になり、エネルギーが滞りがちになります。

そうすると、第1レベルのニーズである、身体的な健康に大きな障害を作り出します。

「死にたい、自分なんか存在の価値がない」

そのように思うようになりました。これが一般的に言う、鬱状態です。私は子供の頃から、ずっとこの状態でいました。

このように思考体系が私たちの体に大きな影響を与えているのだということを、当時、カフナの先生はイントロダクションとして教えてくれていたように思います。

Q. 「ここですべてを学ぶものが唯一と思わず、様々なものにオープンに自己成長を成し遂げてください」と、言われたそうですが、この言葉の意味はどのように読み取れますか?

A. 彼のこの言葉、これこそが、私にとってのシンボルになりました。この考え方は、その後私が人間学を学ぶ上で、深い理解を助ける杖となりました。

たとえばこのマヒナファーマシーは、こういう世界に興味を持っている皆さんが訪れる場所なので、今後、私たちは、これから登場するセラピストやヒーラー、施術者の皆さんの素晴らしいエッセンスに触れるでしよう。

たとえば、ある施術者がこのサイトの内容を読んで、「自分こそ唯一」という権威にしがみついている考え方が沸き起こり、他の施術者に対して批判的な気持ちになったりした時こそ、それがその人が受け取ったシンボルだと思って欲しいのです。

また、様々なヒーリングの分野によって、ひとつのことを説明するのに異なる共通言語で、そのことが説明されることがあるでしよう。たとえば、香り、色、音が意味するもの、チャクラそれぞれの役割、その人が学んだ場所によって、たぶん説明も様々です。

そこで「あそこではこう教わったのに、この人は違うこと言ってる」と、人は異なる情報に混乱した時こそ、その異なる情報にオープンになり、その奥をさらに探求することをおすすめします。

オーラソーマでは、どんな説明をしているかな?
漢方の世界では、どのような考え方をするのだろう?
マナカードやエンジェルカードなどでは、どう表現されているのかしら?

などなど、自分が知りたい答えを得るために、いろんな分野での違った解説にも、オープンになることで、求めていた答えをより深く統合することができます。

スピリチュアルな世界というのは、国や、文化によって、また、施術の種類によって、それぞれのフィールドに似合った形をとって表現されています。

時に、「自分の教えていることだけが唯一」と主張する人もいます。「ここではこう言ったのに、ここでは違う」ということが起こったとしても、混乱することなく、批判的にならず、防衛することなく、ハートをオープンにして、必要とするものを学び入れるようにすることが、自己成長に繋がることを、先生は私たちに伝えたかったのかもしれないと思います。

ハートをオープンにする。あらゆる日常生活に有益に使えるものだと思いました。

Q. 「フナの教え」はEPOさんが、エネルギーワークに興味を持つきっかけになったものだとうかがいましたが。

A. そうなんです。授業中、私がボランティアで、皆の前でワークを受けた時のことです。自分の中に、真実を曇らす考え方や、ネガティブな感情がたくさんありました。 それをフナのエネルギーで、外に出すというものでした。

瞑想の中、イメージで、ベルベットの黒い巾着袋を用意させられたんですね。それで、その中に、自分が手放したいと思っている、ネガティブなエネルギー体を入れてくださいと言われたんです。

それで先生が、呼吸で「ハーッ!」と声を出し、私の手にエネルギーを送った瞬間に、そのベルベットの巾着袋が、私の体の中をぐるぐると駆け巡って、指の先からスッポン!って、抜けたんです。信じられないかもしれませんが、フィジカルに体感できる本当の感覚でした。音まで聞こえました(笑)。

その後、自分の中に大きなスペースができて、目の前が明るくなったのを、今も覚えています。施術としての人間のエネルギーを実際に体験したのは、この時が初めてでした。ちょうどその頃、確かもうMUSIC&DRAMAは開業していたと思うのですが、心に問題を抱えている方が、なんらかの内蔵疾患や、身体的な疾患を訴えておられたので、「心と体のつながり」について、強い興味を持ち始めました。

BBSHに入学を決めたのも、実際にフナで、この体験をしていたことが大きかったと思います。

Q. EPOさんは「フナの教え」やホオポノポノをどう捉えていますか?

A. 私たちそれぞれに、「自分という社」があるとすれば、それを思い出させてくれるものかもしれません。「わたくし神社」とか、「わたくし寺」「わたくし教会」を清め、払い、自分のエネルギー・ソースを純化することで、想像主と繋がりやすくなります。それによって、ポジティブな共同創造をすることが、「望む人生を生きる」ということではないかと思っています。

私はイメージの中で、その創造者と一緒に、願いを完了させようとしてるプロセス、そして完了した場面も見ておくようにしています。これは、シータヒーリングにも共通しているやり方なんですね。あとで、びっくりしました。

BBSHで、私はサイエンスとしてヒューマン・エネルギーの構造について学びましたが、古代ハワイの人たちは、太古の昔からそのことを十分に理解していたと思われます。量子物理学でも、私たちの想念が物質や、現実を作り出すということが証明されているように、ものの考え方があって、受肉されているのだとすれば、私たちの人生の作り手は、自分でしかないと言えるでしょう。そのことをわかりやすく理解するのに、最適ではないでしようか?

Q. それらを暮らしの中で意識したり、生かしているポイントはありますか?

A. その頃私は、独身で、一生結婚はしないと決めていたのですが、ある時、ふと思ったんです。信じるものを共有できる人とだったら、誰かといたいなと。

「同じ道を一緒に歩いていける人と、私は一緒に暮らしています」と、強く、強く祈り、イメージしました。朝昼夜、21日間、自分に対するマニュフェストを繰り返し、繰り返し心と体で感じ続けました。その当時、私はミュージカルに出演していて、その中に現在の夫がいました。

夫と一緒に暮らし始めた時、私たちの本棚には、心理学の本、宇宙に関する本、体に関するまったく同じ本が2冊づつ並びました。彼も精神世界に深い興味を持つ人でした。数年後、彼もトレーニングを受け、プロのセラピストになりました。まさに今、同じ道を一緒に歩いていける人と、私は一緒に暮らしています。

また、私の音楽活動30周年の頃、「う、ふ、ふ、ふ」を再リリースしたいと夫に話していた夜、強く、強くそのことをイメージして祈りました。翌日、「あるアーティストがカバーしたいと言っているので、プロデュースをしてもらえないか」というレコード会社からの依頼を受けたことがあり、あまりに早い宇宙のレスポンスに、笑ってしまいました。

また、フナでは、音や、ある形を秘技として使います。クライアントが来る前、帰った後に、空間を浄化するのに行います。本当に空間の周波数が変化し、清まり、静まり、いい感じになりますよ。遠隔でヒーリングをする時なども同様に、音や形の力を借りることもあります。残念ながら「秘技」ですので、具体的には皆さんにご紹介できないのです。すみません(笑)。



EPO
東京出身 神奈川県葉山、沖縄県那覇市在住。
ミュージシャン、セラピスト、ヒーラー。
日本国内外にて様々な「場」でのコンサートを展開中。
「声」という楽器を通じ、現代音楽をはじめ、
様々なジャンルのミュージシャンとの実験的な音楽交流も注目されている。
胎教ライブをはじめ、高齢者対象のライブ、
子供同伴で父母が聴けるライブなど、Popsのジャンルを超えた
ライブのあり方にも積極的に取り組む。

白人で唯一カフナを受け渡された、Mr.Tad Jamesに師事。
4年間のトレーニングを終え、2004年より、神奈川県葉山と沖縄県那覇市に、カウンセリング・スタジオ『MUSIC&DRAMA』を開業。
2006年、米国Miamiにある補完医療専門大学BBSHに入学。
Healingを学び2010年認定Healerとなる。
セラピストとして、多くの心の問題に関わり、
心と体をエネルギーレベルで統合するカウンセリング&ヒーリング、
また、パフォーマーのための、エネルギー調整なども行っている。
Certified Brennan Healing Science Practitioner
Certified The American Board of Neuro Linguistic Programing Master Practitioner
Certified The American Board of Time Line Therapy Master Practitioner
Certified The American Board of Hypno therapy Master Practitioner

EPO オフィシャルホームページ http://www.eponica.net/
カウンセリングスタジオ「MUSIC&DRAMA」 http://www.eponica.net/m_d/

2011年の東北の震災がきっかけになって出版された
「光になった馬。~たったひとつの~」は、
EPOさんによる創作童話の絵本。
ご主人で、俳優・セラピストの宮川雅彦さんによる朗読と
EPOさんによる歌「たったひとつの」のCDも付いています。

光になった馬。~たったひとつの~
主婦の友社
¥1,200(税込)

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mahina magazine

第一回 EPOさん(歌手、セラピスト)

心地よく生きること。
楽しく快適に暮らすこと。<後半>

歌手としてだけでなく、セラピストとしても活動しているEPOさん。
セルフ・ヒーリングについておうかがいしつつ、
「癒す」ということをどう捉え、
実践されているのかをお話ししていただきました。
とてもとても深いお話。今回は後半です。

Q. EPOさんが、セッションで一番、気を使っていることはなんですか?

A. ヒーリングとは、クライアントをフィックスすることではないということ。 クライアントが本来あるべき場所、本来のその人の状態を本人が思い出すことこそが、ヒーリングだと考えています。セッションは、全てクライアント主導です。インタビューやカウンセリングでも、問いかけはしますが、答えは全てクライアントに答えてもらうようにしています。

たとえば、クライアントをなんとかしてあげたいと思うあまりに、クライアントを正しくフィックスしようとすると、クライアントに抵抗がでます。たとえば、「あなたは、こんな人ですね?」「こんなことを考えていませんか?」のように、セラピストが主観的に感じるその人を、自分の診断どうりに誘導しようとすると、クライアントは必ず抵抗します。

私自身が、クライアントが抱える問題に対して、ディフェンスがあるときや、脅威に感じている時、よくこのようなことが起こります。セルフヒーリングという意味では、セラピストがクライアントとの間で、ディフェンス状態に陥った自分について見て行くことも重要なプロセスだと思います。

Q. 人間のエネルギーというのは、具体的にどのようになっているのですか?

A. 私たちの体には、肉体をとりかこみ、その中に浸透しているHEF(ヒューマン・エネルギー・フィールド)というものがあります。それは、7つあって、それぞれが肉体から伸びており、様々な器官に影響を与えています。そしてそれは、感情や、健康と深く結びついています。私たちが病気を作り出すのは、なんらかの原因で、このHEFの正常な機能が阻害されるからです。

たとえば、本当の感情を抑えていたり、ありのままの感情を素直に表現することを自分に許していないと、感情を司るフィールドの周波数が下がります。私たちはこのHEFを再調整し、チャージし、修復します。

HEFは、体の異なる器官に生物エネルギーを供給します。たとえば、お天気の良い日は、曇りの日和も、明るく元気で、楽しい気分になりますね。それは、太陽が空気中のエネルギーをチャージするからです。そのエネルギーの源は自己の中と外、あらゆるところに存在し共鳴しています。ラジオの電波のように、ありとあらゆるところ、空気中の中にあります。音楽が、心と体、感情に大きな影響を与えるのも、周波数を持っているからなんですね。

Q. チャクラという言葉をよくききますが、どういうものなのですか?

A. チャクラは、鍼灸でいうところの経絡で、そのチャクラを開くことで、エネルギーをより受信しやすくし、バランスを整えます。言ってみれば、チャクラはHEF中のエネルギー受信機です。チャクラはエネルギーの渦のように見えていて、回転によって渦巻きながら、エネルギーを吸い込みます。エネルギーは、吸い込まれるとHEFを通じてそれずれの器官に流れてゆきます。

HEFに異常があれば、器官は必要なエネルギーを得ることか出来ずに弱くなり、病気に感染したり肉体や心理面の問題を引き起こしたりします。ヒーリングを受けたあと、クライアントは自動的に自分自身のエネルギーのバランスを保てるようになります。

この健康なエネルギーは、肉体の健康ばかりでなく、感情、知性、スピリチュアルな面の健康にも、ポジティブに影響を表します。ヒーリングを体験することで、病気を患うことに関連する感情や知性やスピリチュアルな面のにも同時にヒーリングが及び、肉体だけでなく、それにつながる人生のあらゆる面が癒されることになります。

Q. EPOさんのヒーリングセッションの特徴は?

A. 特に私は音楽家でもあるので、音楽家的なセンスで皆さんの体を見ていきます。

「メロディーは素晴らしいのに、演奏家が下手だな~」
「指揮者を無視して、周りが勝手に演奏している」とか、
「イントロや、間奏ばかりが目立って、メロディーが貧弱」
「使っている楽器はいいのに、鳴りが悪いのは何故なんだろう?」

など、人を音楽全般に当てはめながら、その人に起きていることについてスキャンしていきます。

そして、ブロックのある問題の場所に対し、ときに声や音を使いながら、その周波数によって、みなさんの心と体が、よりよくチューニングされ、ハーモニーを作り、「自分の歌」を思い出す、もしくは、歌いやすくするようなイメージでセッションをします。まさに、音楽のセッションと似ていますね。 ヒーリングの最後に、その人のエネルギーから伝わってくるものを、即興の歌で、 具体化し、ベッドの上で聴いていただきます。

そして、ヒーリングの行程は終了です。

これは、どこからやってくるのか、不思議ですが、ひとりひとり、メロディーが全くちがい、かなりユニークなモーメントです。あなたの体が奏でた、世界にひとつしかない、その方の、歌のマントラと考えてください。

Q. セッションは何回ぐらい受ければいいのですか?

A. セッションが何回かかるかは、クライアントのエネルギーシステムがヒーリングにどのように反応するか、どれだけの変化に耐えられるか、その変化をどれだけ維持できるかによります。

人が変化に耐えるのは大変なことです。どうしてかというと、少しの変化が、人生のあらゆる面に影響するからです。セッションを受けて、人生をリセットしたいと焦るかもしれませんし、なかなか変化が見えなくて、歯がゆいと感じるかもしれませんが、人の心も体も、変化を自分の中で統合するには長い時間がかかります。

長い時間をかけて、今の自分になったように。

ですから、のんびりと、ゆっくりと向き合ってください。病気がおしえてくれた、深い意味について知り、人生であなたが与えられたものを受け取っていただければと思います。また、それが楽しめない場合、なぜ、それを受け取れないのかを見つけていくことにも、大きなヒーリングの意図があります。

Q. 音楽とカウンセリングはEPOさんにとって、どのような役割と感じていらっしゃいますか?

A. 自己成長にとって大切なものです。「自分は誰なのか?」を、知るための、大切な精神領域だと思っています。

Q. 沖縄と葉山で暮らしていらっしゃいますが、そのふたつを選んだ理由は?

A.「心地よく生きたい」のひとことですね。葉山は、住み始めてから、もう25年になります。自然が近くにある暮らしは、私たちの体や意識をチャージしてくれます。音楽のことを考えたり、勉強したり、ヒーリングやカウンセリングをする上でも、絶好の環境です。

沖縄は、昔から薬草も豊富で、スピリチュアルなものの考え方をする人々も多く、このような仕事をするには、とても居心地がよい島です。私は、昔から、沖縄の気候、海や食文化が大好きで、いつか沖縄に住みたいとずっと思っていました。震災をきかっけに、昨年5月に那覇に仕事場を借りました。

Q. 日々の暮らしで大切にしていることはありますか?あれば、具体的にお願いします。

A. 一番は、とにかく、楽しく快適に暮らすことでしようか。家の中の気を整えるには、部屋の掃除が一番です。きちんと料理をして、食べることも大切にしています。あと、「流れに乗る」ということも大切にしています。「ならねば」「べき」など、自分の心や行動を縛る言葉や、抵抗を選ばないようにしています。

Q. EPOさんが普段やられているセルフヒーリング、ぜひ教えてください。

A. BBSHでは、クライアントに提供したエネルギーの分もしくはそれ以上に、自分自身に奉仕するように言われます。BHSのセルフ・ヒーリングテクニックを、自分のためにすることもありますし、友達同士で、ヒーリングをし合うこともあります。

カウンセリングやヒーリングの後は、近所の温泉で汗を流します。夏は、毎日、太陽にあたり、海に浸かります。

また、金銭面をランニングさせていくために、予約を入れすぎたりすることは、セラピストがクライアントに頼る状態を作り、本来はクライアントの自立を支援する立場であるものが、逆のエネルギーをクライアントに伝えてしまうことになるので、気をつけています。

現在は、急病のクライアントをのぞいては、私は、一日1名~2名限定にしています。セッションで困難な問題があったときに、相談できるBBSHの先生とのセッションを定期的に受けます。


EPOさんからインタビューの原稿をいただいた後、 いろいろとやり取りをしている中で、 EPOさん自身がヒーリングを学んできた今、思い出してみると、 かつて、ハワイのカフナ(Kahuna:司祭のような人)から 「フナの教え」を学んだことからずっと、 すべてが繋がっていたことに気づいたそうで、 このインタビューとは別に、凄くいいお話を聞かせていただきました。

マヒナファーマシーはハワイのテイストだし、 あまりにいいお話だったので、 インタビューとして載せさせていただけないかと EPOさんにお願いしたところ、オッケーのお返事をいただきました。

なので、次回のこのコーナーでは、 「特別編」として、EPOさんがカフナから学んだことの インタビューをお届けします。 これまた貴重なお話ですので、お楽しみに。



EPO
東京出身 神奈川県葉山、沖縄県那覇市在住。
ミュージシャン、セラピスト、ヒーラー。
日本国内外にて様々な「場」でのコンサートを展開中。
「声」という楽器を通じ、現代音楽をはじめ、
様々なジャンルのミュージシャンとの実験的な音楽交流も注目されている。
胎教ライブをはじめ、高齢者対象のライブ、
子供同伴で父母が聴けるライブなど、Popsのジャンルを超えた
ライブのあり方にも積極的に取り組む。

白人で唯一カフナを受け渡された、Mr.Tad Jamesに師事。
4年間のトレーニングを終え、2004年より、神奈川県葉山と沖縄県那覇市に、
カウンセリング・スタジオ『MUSIC&DRAMA』を開業。
2006年、米国Miamiにある補完医療専門大学BBSHに入学。
Healingを学び2010年認定Healerとなる。
セラピストとして、多くの心の問題に関わり、
心と体をエネルギーレベルで統合するカウンセリング&ヒーリング、
また、パフォーマーのための、エネルギー調整なども行っている。
Certified Brennan Healing Science Practitioner
Certified The American Board of Neuro Linguistic Programing Master Practitioner
Certified The American Board of Time Line Therapy Master Practitioner
Certified The American Board of Hypno therapy Master Practitioner

EPO オフィシャルホームページ http://www.eponica.net/
カウンセリングスタジオ「MUSIC&DRAMA」 http://www.eponica.net/m_d/

2011年の東北の震災がきっかけになって出版された
「光になった馬。~たったひとつの~」は、
EPOさんによる創作童話の絵本。
ご主人で、俳優・セラピストの宮川雅彦さんによる朗読と
EPOさんによる歌「たったひとつの」のCDも付いています。

光になった馬。~たったひとつの~
主婦の友社
¥1,200(税込)

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第一回 EPOさん(歌手、セラピスト)

心地よく生きること。
楽しく快適に暮らすこと。<前編>

歌手としてだけでなく、セラピストとしても活動しているEPOさん。
セルフ・ヒーリングについておうかがいしつつ、
「癒す」ということをどう捉え、
実践されているのかをお話ししていただきました。
とてもとても深いお話。2回に分けてお届けします。

Q. EPOさんは音楽活動と平行して、カウンセラーとしても活動されていますが、そこに至った経緯は?

A. 大阪八尾市で統合失調症や精神疾患を体験した方々が、治療をしながら社会復帰するための生活支援センターというところで、約半年間、音楽療法師として通ったことがありました。そこの利用者さんが、「私は病気を体験してからの方が、私らしいなと思えるようになりました。ありのままの自分でいることを心から幸せに思っています。ここには同じ体験をした人たちがたくさんいるので、安全に、ありのままの自分というのを表現できます。病気をする前の私は、いつも自分に無理をしていて、苦しかったです」と、私に話してくれました。彼女の言葉を聴いて、私は、はっとしました。

「私は、自分を自分らしく生きているのだろうか?」と。

私の家族の中に境界例(ボーダーラインもしくは、境界性人格障害)的人格を持った人たちが2名いて、子供の頃から、彼らの激しいエネルギーに私は常に振り回されていました。父と母は共依存型のアダルト・チルドレンです。私は常に周囲の様子を伺いながら、家族のニーズに答えることに、全てのエネルギーを集中させていました。自分らしくいることは、私にとって、大変危険なことでした。自分のニーズはどうせかなわないものなので、それを感じることさえ自分に許していませんでした。怒りや不満を表現したいというニーズも、自分が自分に許していないわけですから、それはそれは苦しいものでした。

で、どうやって怒りを表現する許可を得るかというと、何かをきっかけに、誰かが私の地雷を踏んだ瞬間、相手のアクションを利用して、よく感情を爆発させていたんです。相手のエネルギーを利用して怒りを表現する。そうなると、周囲はびっくりしますよね。いつも温厚で笑っている私が、火山が噴火するぐらいのエネルギーで爆発するわけですから。

「EPOらしくない」「そんな人だと思っていなかった」

と、相手から幻滅されると、今度は、相手が私に求める「いい人」を提供できなかった罪悪感に苛まれ、自分を責め、必要以上に落ち込んだりしていました。

私は、自分の感情のしくみに、昔から、とても興味がありました。誰か心理学の専門家に、客観的に話を聴いてもらい、自分と向き合ってみようと思ったのです。それで、カウンセリングを体験しました。すると、出るわ出るわ・・・家族との関係の中で、蓄積されてきた、悲しみ、怒り、感情が・・・。私の潜在意識はしっかりそのことを覚えていました。そして、体の中に蓄積された感情をもう一度自分で自分に感じることを許すことで、怒りや悲しみを手放していけるということに気付きました。

それがきっかけで、私自身の心のプロセスを深めるために、2000年に、全米催眠療法協会認定のセラピスト養成クラスに入学。4年間トレーニングとプロセスを体験し、認定セラピスト、NLP、タイムライン・セラピーのマスター・プラクティショナーとなり、2004年に神奈川県葉山で開業しました。

精神的な問題を抱えているクライアントの方々の中に、身体的、内科的な疾患を起こしている方が多いことに興味をもち、2006年に、心と体を統合する補完医療を、科学として学べるBBSH(バーバラ・ブレナン・スクール・オブ・ヒーリング)という4年大学に留学、2010年に認定ヒーラープラクティショナーとなりました。

Q. EPOさんがやられているカウンセリング(ヒーリング)は、どのような内容ですか?

A. MUSIC&DRAMAでは、ABH(全米催眠療法協会)のカウンセリング、NLP (神経言語プログラミング)、タイム・ライン・セラピー、ブレナン・ヒーリング・サイエンスのテクニックを提供しています。

Q. NLPというのをわかりやすく説明すると?

A. 私たちが何気なく使っている言葉がどれくらいエネルギーを持っていて、その人の行動や態度に現れ、その人の現実を作っているのかということを知ることで、問題の、改善がとても早くなります。こちらでは、クライアントが望む具体的な結果を実現させるために、神経系に作用する、クライアントへの言葉使いを選んだり、目の動きや無意識に行っているクライアントの身体的なサインの中にある、重要なメッセージを読み取りながら、その特徴を有益に生かすことにより、クライアントの中の問題や、未来の目的が具体的で望ましい結果を継続的に持続できるよう、このテクニックをセッションで使っていきます。

これを、NLP(神経言語プログラミング)と言います。これは、企業のコーチングなどで用いられているものでもあり、仕事の技術向上や、望ましい人間関係を作っていくのにも、大変助けになります。私のカウンセリングでは、最初にクライアントのマインドのスキャニングを、 NLPによって行いながら、話を聴いていきます。

Q. 催眠療法について、教えてください。

A. 抱える問題について、NLPを使いながら、ゆっくりとお話を伺い、その後、催眠状態に誘導することにより、潜在意識レベルの状態で問題の根本原因となる過去の記憶やトラウマとアクセスしていただきます。本当の感情のある場所へとタイム・ラインをさかのぼり、その当時防衛のために感じることのできなかった、痛みや、悲しみ、不安感を覚えた場所にもどり、もういちど感情を感じなおすことにより、ネガティブな感情エネルギーを手放していきます。これを、タイム・ライン・セラピーと言います。

Q. ヒーリングについて簡単に説明していただますか?

A. 私たちBHSのプラクティショナーは、クライアントの皆さん個々における、ヒューマン・エネルギー・フィールド(HEF)の意識体系を調査し、エネルギーを促進させるための、ハンズ・オン・ヒーリング(手当て)療法を行っています。遠隔ヒーリングなども可能です。詳しい情報は、バーバラ・ブレナンの著書「光の手」「癒しの光」を、読んでいただけるとよいかと思います。

www.barbarabrennan.com

クライアントの方は衣服を着たまま行われ、足から始まり、全体的なエネルギーを高めながらクライアントのエネルギーバランスを高めてゆきます。クライアントの体に必要な特定の分野を洗浄、浄化、強化し、バランスの回復、修復、再構築を行いながら、セラピストの手を通じて流れてくるエネルギーの周波数を調整し、誤った思考体系によるエネルギーの滞りを促したり、摘出された身体組織や、切断された四肢のエネルギー・フィールドを再構築、再生することが可能です。これによって、痛みや不快感を軽減したり、投薬を減少することができます。ブレナン・ヒーリング・サイエンスは、優しく、深いヒーリングの形式です。皆さんがヒーリングのプロセスを進める中で、自分の自身との関係や、健康、病気との関わりについて発見する貴重な機会を得るでしよう。
※投薬の調整については、医師と相談が必要です。

Q. EPOさんは、ヒーラーとしての側面から、「病気」をどのようにとらえていますか?

A. 私は、人が「自分の歌」を忘れてしまった時、病気になるのではないかと、思っています。私自身が、音楽家的なので、ひとことで言うと、そのような表現になります。

Q. EPOさんにとって、ヒーリングやカウンセリングの仕事を、どのようなものだと考えていますか?

A. クライアントの自己認識や、自己変容への個人的な旅に同行し、「自分は何者で、本来、どんな歌を歌っていたのか?」を思い出す作業(癒し)を、カウンセリング&ヒーリングで、励ますという仕事だと考えています。

Q. ヒーリングが身体的に及ぼす影響についてどのように思われますか?

A. ヒーリングでは、私たちのエネルギー・フィールドを浄化、チャージし、病気につながるようなエネルギーのブロックを除去したり、私たちがもともと備えている、自然なヒーリングの力を高めるなどの、ヒューマン・エネルギー・ワークをしています。また、クライアントが、ヒーリングを体験することで、あらゆる個人的な生活領域で、健康で、ポジティブな考え方を持続できるように手助けしていくことが、施術の意図に含まれています。全ての人たちは、それぞれに素晴らしい個性と輝きを持っています。その無限大の可能性をヒーリングで活性化させることができます。そして、あらゆる領域において防衛のないその意識をもち、クライアントが望む人間関係や人生に使っていく方法を、ヒーリングを通じて学んでいきます。

Q. 今まで、ヒーリングやカウンセリングをする上で、大切に思っていることのいくつかを、教えていただけますか?

A. フィジカルなことでいうと、エネルギーは高いところから低いところに流れていきますので、ヒーラーが健康であることは大前提ですね。エネルギーのバランスがとれていて、チャクラが健康に機能し、チャージされていることも、必要なことです。

Q. 心理的な側面ではどうですか?

A. セラピストも、ヒーラーも、自分自身の心理的なプロセスを継続的に行うことは、あらゆるクライアントに対して、ニュートラルに相手の話を聴く上で、大変重要なことだと思っています。自分自身に未解決な問題があると、相手の状態を客観的に聴くことができなくなるからです。プロのセラピストになった今でも、セルフ・ヒーリングのひとつとして、自分自身がカウンセリングを受けたりすることも、継続的に行っています。

Q. たとえば、セッションでうまくいかなかった時について、どんな経験がありますか?

A. 話をしていて、クライアントに抵抗やディフェンスが出るときは、セラピストとクライアントとの間に、ラポール(信頼関係)が作られていない状態であると考えるようにしています。人間なので、相性というものがあると思いますが、特にセラピスト側に、クライアントの問題を取り扱う準備や、誠実さが無い場合、もしくは、権威的意識を持った状態で施術にあたれば、そのエネルギーは、クライアントに伝わります。その反応は、クライアントの態度や言葉に顕著に現れます。同時に、クライアントの中にも同じことがあって、その問題と向き合う準備がなかったり、変化することを恐れていたり、本当の気持ちを感じることに痛みを持っている場合にディフェンスが起こったりします。

>>第一回・後半


EPO
東京出身 神奈川県葉山、沖縄県那覇市在住。
ミュージシャン、セラピスト、ヒーラー。
日本国内外にて様々な「場」でのコンサートを展開中。
「声」という楽器を通じ、現代音楽をはじめ、
様々なジャンルのミュージシャンとの実験的な音楽交流も注目されている。
胎教ライブをはじめ、高齢者対象のライブ、
子供同伴で父母が聴けるライブなど、Popsのジャンルを超えた
ライブのあり方にも積極的に取り組む。

白人で唯一カフナを受け渡された、Mr.Tad Jamesに師事。
4年間のトレーニングを終え、2004年より、神奈川県葉山と沖縄県那覇市に、
カウンセリング・スタジオ『MUSIC&DRAMA』を開業。
2006年、米国Miamiにある補完医療専門大学BBSHに入学。
Healingを学び2010年認定Healerとなる。
セラピストとして、多くの心の問題に関わり、
心と体をエネルギーレベルで統合するカウンセリング&ヒーリング、
また、パフォーマーのための、エネルギー調整なども行っている。
Certified Brennan Healing Science Practitioner
Certified The American Board of Neuro Linguistic Programing Master Practitioner
Certified The American Board of Time Line Therapy Master Practitioner
Certified The American Board of Hypno therapy Master Practitioner

EPO オフィシャルホームページ http://www.eponica.net/
カウンセリングスタジオ「MUSIC&DRAMA」 http://www.eponica.net/m_d/

2011年の東北の震災がきっかけになって出版された
「光になった馬。~たったひとつの~」は、
EPOさんによる創作童話の絵本。
ご主人で、俳優・セラピストの宮川雅彦さんによる朗読と
EPOさんによる歌「たったひとつの」のCDも付いています。

光になった馬。~たったひとつの~
主婦の友社
¥1,200(税込)

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